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カテゴリ:小児皮膚科

皮膚科や小児科にたまたま受診した子供でないと情報がいきわたらない現状なんです・・・アレルギー疾患の新たな知見をもっと臨床の場へ<その2> 

<昔とは違う!今は食べておくことで
食物アレルギーを予防できる

離乳初期からの加熱卵の少量摂取で
ハイリスク児の卵アレルギー発症が8割減少>

かつては食物抗原の摂取時期を
遅らせたほうが、食物アレルギーになりにくいと
考えられており、
卵の摂取もなるべく遅らせるように指導していた時代がありました。

これまでの研究において、
2010年、
生後4~6ヵ月までに加熱した鶏卵を始めた乳児に比べて、
10~12ヵ月に始めた乳児では、
5.9倍鶏卵アレルギーのリスクが高まるという報告に始まり*1

鶏卵を早期に摂取することによるアレルギーを予防する効果
について検証されたさまざまな報告がされました。

2013年オーストラリアからの発表(STARスタディー)では
アトピー性皮膚炎の既往を持つ乳児に、生後4ヵ月から
生卵粉末(週に約1個程度)を摂取させたところ
12ヵ月時点において鶏卵アレルギーの発症が、除去群よりも少ない結果でした。
が、統計的有意差が出るほどではなく、
3人に1人は生卵の摂取によりアレルギー症状が出てしまう結果でした*2。

その後
同じくオーストラリアから(STEPスタディー)
今度はアトピー性皮膚炎やアレルギー疾患の既往のない乳児
820人を対象にした大規模ランダム化比較試験を行ったところ、
生卵粉末の摂取によりひとりも
アナフィラキシー(重篤なアレルギー症状)は出なかったものの、
早期摂取による鶏卵アレルギーの予防効果は証明されませんでした。

そして次に
英国(EATスタディー)では
一般乳児1,303人に加熱した鶏卵を週1個相当を
生後3ヵ月から開始した早期導入群と、
生後6か月以降に開始した対照群を比較した結果
有意に鶏卵アレルギーの発症が少なかったものの、
脱落者が多く有意差はでませんでした*3。

そして日本において
2016年、国立成育医療研究センターにおける
PETITスタディーでは、
アトピー性皮膚炎の乳児において
生後6ヵ月から微量(50mg)の加熱全卵粉末を開始し、
9ヵ月からは少量(250mg)の加熱全卵粉末を毎日摂取した群と
12ヵ月まで鶏卵を完全除去した群とで
1歳時における鶏卵アレルギーの発症率は
鶏卵を早期より摂取していた群では8.3%
完全除去していた群では37.7%という結果で
有意にアレルギーの発症を減少させることができました*4。

この本邦での研究において、安全に成功できたポイントは、
生卵乾燥粉末を使用した海外での先行研究と比較して
微量加熱全卵粉末で行ったこと、
またアトピー性皮膚炎の症状のコントロールを良好に
保ちつつ行ったことが鶏卵アレルギーの発症率の低さに
貢献したと考えられています。

*1.Koplin JJ et al.:Can early introduction of egg prevent
egg allergy ininfants?A popolation-based study.,
j Allergy Clin Immunol 2010:126:807-813.
*2.Palmer DJ et al:Early regular egg exposure in infants
with eczema:A randomized controlled trial.,J Allergy Clin Immunol 2013;132:387-392.
*3.Perkin MR et al:Randomized Trial of Introduction
of Allergenic Foods in Breast-Fed Infants.,N Engl J Med 2016:374:1733-1743.
*4.Natsume O et al:Two step egg introduction for preventing
egg allergy in high-risk infants with eczema(PETIT study):
a double-blind,placebo-controlled.parallel-group
ramdomised clinical trial.Lancet 2017;389:276-286

 

このPETITスタディーの結果をうけて
2017年6月16日、日本小児アレルギー学会
食物アレルギー委員会より

「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」が発表されました。

★ アトピー性皮膚炎や痒みのある乳児湿疹などの
皮膚炎のある乳児では

鶏卵の摂取が遅いほど鶏卵アレルギーを発症するリスクが
高まるというエビデンスから、
鶏卵アレルギーの予防を目的として、
医師の管理のもと、生後6か月より鶏卵の微量摂取を開始する
ことを
推奨する

★ 鶏卵の摂取を開始する前に、
アトピー性皮膚炎を完解(外用剤の使用の有無関係なく皮疹が消失した状態)
させることが望ましい

★ 乳児期早期発症のアトピー性皮膚炎、特に重症例では、
この提言を実行するにあたり、
小児科や皮膚科のアレルギーの専門医や
乳児期のアトピー性皮膚炎や食物アレルギーの管理に精通している医師
による診療を受けることを推奨する

★ 鶏卵の感作のみを理由とした安易な鶏卵除去を指導することは推奨されない

★ 本提言は発症予防のためであり
すでに鶏卵アレルギー(即時型、食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎)の発症が疑われる乳児に
安易に鶏卵摂取を促すことは極めて危険である
ため、
「食物アレルギー診療ガイドライン2016」に準拠した対応をする。

 

具体的な鶏卵摂取の方法について、次のブログでお話いたします。

投稿日:2017年11月9日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎, 小児皮膚科

皮膚科や小児科にたまたま受診した子供でないと情報がいきわたらない現状なんです・・・アレルギー疾患の新たな知見をもっと臨床の場へ<その1> 

昔は正しいと考えられていたことも
違っていた・・・医学の分野においても結構あります。
それが是正されぬまま患者様も正しいと思い続けていたり(たまに医者も)、
新たに分かった最新の情報がきちんと皆様に届かない・・・
病院を受診してたまたま新しい情報について
知ることが多いかもしれませんが、
あわただしい診療のなかでは、
医師からもなかなか情報がもらえないことも多いかもしれません・・・。

そして医師自身も知識のアップデートがうまくいっておらず
正しいと考えられている最新の情報を患者様に提供できていない
こともあると思っています。

そしてとくに
ネットの情報にいたっては、医師が監修していたとしても
いい加減なものたくさんあります・・・。
監修といっても
医師がネットで検索して書いているものも多いと聞きます(笑)

この私のブログでは、できる限りエビデンス(根拠)の
ある情報で、日進月歩の医学情報の最先端を日々お伝え
できればと思います。

↑前置きが長くなったのは
あるDrのブログを朝みて「いい加減なことを公言するなぁーーー」
と思う記事があったので( `ー´)ノ

 

さてこんな雑誌があります。
「アレルギー疾患を診る医師のための情報誌」
Salud(サルー)
:「お大事に」とか「健康」を意味する
スペイン語だそうです。

 

この分野こそまさに皮膚科では
日進月歩。
どんどん昔と考えが変わってきており
医師も患者さまへの指導にも戸惑います。

というわけでこんな雑誌があるのですね。

その内容の一部をご紹介したいと思います。

国立成育医療研センター 生体防御系内科部アレルギー科 医長
大矢幸弘先生と
東京慈恵会医科大学付属 第三病院小児科 教授の
勝沼俊雄先生との
対談より。

<生後1~4ヵ月の湿疹・アトピー性皮膚炎の発症が食物アレルギーの大きなリスク>
かつては、食物アレルギーがアトピー性皮膚炎の原因と
考えられていた時代がありました。
これ、いまだに修正されていないことが多く
血液検査で食物アレルギーがあるとそれだけで
アトピー性皮膚炎と診断されていたり、
患者様からも血液検査でアトピーかどうか診断してほしい
なんていう要望はいまだに多いです。
私たちも、かつては食物アレルギーがアトピー性皮膚炎の
原因になると考えていたため、
母親の摂取した食事から胎盤を介した
感作(アレルギーの獲得)が
食物アレルギーに影響すると疑われおり、
妊娠中や授乳中に母親に卵の摂取を控えさせたりして
食物アレルギーの抗原除去を子供のアレルギー発症予防として
勧めていたこともありました。
2008年にLackにより提唱された「二重抗原暴露仮説」により
荒れた皮膚を介して食物抗原が侵入することで
食物アレルギーとなり、
口から入った食物はむしろ免疫寛容されるように
誘導される。すなわち正しいルートで口から入った
食べ物については異物、悪いものとして免疫が働かないように
体が覚えるという説です*1。

したがって、今では母親の食事制限は
子供のアレルギー発症の予防にはつながらないとされています*2。
現在は食物アレルギーの原因は経皮感作すなわち
湿疹などで壊れた皮膚から食物抗原が侵入することで
食物アレルギーが獲得されることが
多いというのが
一般的な考えとなっています。

*1 Lack G:J Allergy Clin Immunol.,122(5),984(2008)
*2Kramer mS et al:Cochrane Database Syst Rev.,9,CDooo133(2012)

よって
湿疹やアトピー性皮膚炎の存在が
食物アレルギー発症のリスクファクターになっていると
考えられています。

大矢医師の施設での出生コホート研究により、
生後6か月までに湿疹を発症した子供は
3歳時に食物アレルギーを高率で発症すること。
なかでも
湿疹の発症時期が早いほど食物アレルギーの発症率が高く、
生後1~4ヵ月で湿疹のある子どもは、湿疹のない子供に比べて
1歳時での食物アレルギー発症のオッズ比は19倍にも
上まわると
報告されています。

したがって新生児、乳児期の皮膚状態は
食物アレルギーに大きく影響します。
そこでさらに同施設での研究では、スキンケアがアトピー性皮膚炎の予防に
効果があることを発表しました。
遺伝的にアトピー性皮膚炎の発症のリスクの高い乳児を対象に
保湿ケアとした群としなかった群とで、
保湿ケアをした群では湿疹・アトピー性皮膚炎の発症率が
有意に低いことが明らかになりました。
以前に(2014年に)
このことについて詳しく書きましたのでこちらをどうぞ>>>

すなわち
「食物アレルギー」の発症を予防するには
「湿疹やアトピー性皮膚炎」を発症させないことが大切で、
そのためには乳児期から安全性の高い保湿剤で(アレルゲンの含まれない)
きちんと「スキンケア」をすることが
そられらの発症を予防することに非常に重要だということです。

特にお口の周りの湿疹は
母乳内の食物抗原や食物が付着することで
経皮感作される可能性がありますので
早くお薬で治すことが大切です。

 

次回のブログ<その2>では
<昔とは違う!今は食べておくことで食物アレルギーを予防できる>について
お話します。

投稿日:2017年11月1日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎, 小児皮膚科

小児の遅延型フードアレルギー検査も始めます~アトピー性皮膚炎の原因、治療の変遷(その1)~

成人においては慢性疲労、肥満、アレルギー体質
等の原因の一つになりうる腸内環境の精査として
遅延型フードアレルギー検査を当院では行っております。
当院では日本国内では比較的早い段階である
5年前よりこの検査を導入し、
様々な疾患、症状におけるデーターの集積を
行ってまいりました。
その中でアトピー性皮膚炎患者における腸内環境の異常、
リッキーガット症候群の保有率は高く、
腸内環境に問題がある場合が多いことが
わかってまいりました。
これまでは成人のみで検査を行ってまいりましたが、
小児における状態の把握のため、
3歳以上の小児においても遅延型フードアレルギー検査を
開始いたします。

検査には人手が必要なため予約制とさせていただきます。

 

腸内細菌は、母親の産道及びその周辺から
新生児の消化管に定着します。
よって腸内細菌叢の形成には
分娩様式にて大きく左右されます。
母親から腸内細菌を受け継ぐため
当院では、アレルギー体質の母親が妊娠した際には
出産前にプロバイオティクス、バイオラクトの摂取を勧めています。

このように形成された腸内細菌叢は、
その後の食事、薬剤、後天的に入ってきた微生物、
ストレスなどで変化し、1~3歳ころには成人型の
腸内細菌叢へ移行します。
よって、それまでの時期の小児への抗生剤の投与は
腸内細菌叢に大きく影響を生じますので
医原性のdysbiosisとならないように

私は慎重に行っております。

腸内細菌のうち、有用菌(善玉菌)が
腸のバリア機能を整えており、
腸内細菌叢の乱れ、dysbiosisは腸での炎症を引き起こし、
その免疫異常は全身へ波及し、
アレルギー症状、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、
喘息など原因、悪化させます。

アトピー患者と健常者の腸内細菌叢とを比較すると
乳酸菌が有意に低下しているなど、
腸内細菌叢に異常を認めている
という報告は多数あります。
*1.Björkstén B et al.:The intestinal microflora
in allergic Estonian and Swedish 2-year-old children.
Clin Exp Allergy 29:342~346.1999
*2.Björkstén B et al.:Allergy development and
the intestinal microflora durring the first year of life.
J Allergy Clin Immunol 108:516~520.2001
*3.Kalliomäki M st al.:Distinct patterns of neonatal
gut microflora in infants in whom atopy was and was
not developng.J Allergy Clin Immunol 107:129~134.2001
*4.Watanabe S et al.:Difference in fecal microflora
between patients with atopic dermatitis and healthy
control subjects.J Allergy Clin Immunol 111:587~591.2003
*5.Penders J et al.:Gut microbiota composition and
development of atopic manifestations in infancy:
the KOALA Birth Cohort Study.Gut56:661~667.2007
*6.Suzuki S et al.:Differences in the composition of
intestinal Bifidobacterium species and the development
of allergic diseases in infants in rural Japan.Clin Exp Allergy 37:506~511.2007
書き切れませんのでこのくらいにします

 

この腸管でのバリア機能異常がありますと
遅延型フードアレルギーを引き起こしやすくなります。

当院では腸内フローラを調べる検査もしていますが、
詳細を見る検査は高額です。
本来は自分に保有している菌を
プロバイオティクスとして多く摂取することが
理想的であり、この検査を広く行いたいところ
ではありますが現実的にまだ難しいです。

遅延型フードアレルギー検査は、
腸で刺激になっている食べ物を
調べる目的のみではなく、
ある程度の腸環境、リッキーガット症候群の有無を
把握できます。

 

アトピー性皮膚炎の治療は、
生じている湿疹を速やかに治し、皮膚バリア機能を
改善することがとても重要ですが、
それは症状を抑えているだけにすぎません。
それ以外にも悪化因子を改善をしなければ
良い状態は保てません。
検査は自費となりますが、ご希望のある方は医師にご相談ください。

 

皮膚アレルギー疾患は腸内環境の影響>>>

 

遅延型フードアレルギー検査
¥28,000 (成人・小児ともに)
この検査に関係する診察料として別途初回診察料¥3,000
再診料¥2,000がかかります。(税別)

投稿日:2017年9月7日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎, 小児皮膚科

お子さんにもUVケアを!18歳までの日焼けの量は将来の皮膚がんの発生率に影響します!

先週末は、都内で開催された
第34回日本美容皮膚科学会 総会へ出席いたしました。
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今回非常に盛り上がっていたのは
ニキビ治療に関係した講演と
8月7日日曜日の最終
シンポジウムでのとくに「子供の日焼け対策」に関するセッションでした。

「太陽紫外線による皮膚の老化と発がんの分子機構」 大阪医科大学 森脇 真一先生

「サンスクリーン剤の選び方・使い方」
東北大学病院 菊池 克子先生

「学校における啓発活動」
島田ひふ科 島田 辰彦先生

「光老化啓発プロジェクトについて」
川島 眞先生

 

私が子供のころは、友達同士で日焼けを競いあって
夏はみんな真っ黒でした。
世の中も日焼けしたセクシー美女で盛り上がっていた時代(笑)。

日本では、
大人の女性は美容のために日焼けをしないように
気を付けていますが、今でも子供は構わず日焼け。

「日焼けは健康的!」というイメージがまだまだ定着しています。

私たちよりも色の白い人種、日差しの強い国では、
皮膚がんの発生率が高いため、
今では子供たちもUVケアに気を配り、
なんと学校に日焼け止めがタンクで置かれていて
使用しているところまであるそうです。
意識が違いますね。

18歳までに浴びた紫外線量が、将来の皮膚がんの発生率に
影響するといわれています。

事実として、
オーストラリアで学童期の紫外線対策の教育プログラムを
充実させたところ、皮膚がんの発生が減少しているとのことです。

日本臨床皮膚科学会では、2011年から
「学校生活における紫外線対策に関する具体的指針」
発表し、普及に努めていますが、
学校側の理解はなかなか得られず
いまだに浸透していません。
校則で化粧品の持参が禁じられているため、
学校に日焼け止めをもちこめないであるとか、
日焼け止めは高価なので日常的な購入は難しい、
日焼け止めを塗るとプールの水が汚れるなどの理由があるようです。
(決してプールの水質の汚染にはならないというデーター
がでています!!)

では、子供たちにも日焼け止めのクリームを使用する場合
どのようなものを選んだらいいのか。
● SPF15以上、PA++以上で十分。
● 「ノンケミカル」のものを使用する
● 効果の持続がやや長い、プールの水を汚しにくい
ウォータープルーフのものを使用する

そしてSPFの強さよりも塗る量が大切!
これは大人も一緒です。
私もよく患者様に「バカ殿」くらい塗らないと
効果ないですよ。ってお話ししています
(最近、バカ殿って言っても通じなくなってきましたけどね・・・(*_*;)、
ダメよ~~ダメダメってのも衰退気味(笑)、
チクショー(笑)もっと通じない・・・)
とにかく真っ白になるくらい塗らないと効果ありません。
そのSPFの効果を出すための塗布量の
およそ半分しか私たちはぬれていないそうなので
2度塗りしましょう(^^)/

 

そして日焼けの予防は日焼け止めクリームをぬることだけではありません。
オーストラリアでは、紫外線暴露を予防するスローガンに
5つのSを掲げています。
lip  衣類で肌を守る
lop 日焼け止めを塗る
lap 帽子をかぶる
eek 日陰に入る
lide サングラスをかける

です。

日焼け止めを塗るだけでは全然UVカット効率が
悪いことについて以前にお話しいたしました。

「日焼け止め塗るだけでは全然だめ」>>>

帽子は7cmのつばがあると太陽光を6割カットできるそうです!
なら私の(#^.^#)
「日傘のいらないUVカットセレブ帽子」なら♡♡♡
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かなりカットできますね♪( *´艸`)>>>

そして
飲む日焼け止めもあります>>>
IMG_4440

 

そしてそしてもちろん皮膚がんだけではありません。
肌の老化の8割は紫外線による影響
すなわち「光老化」です!
だいぶこのことも浸透していると思っていたのですが
光老化の認知度はたった4.2%とのこと(*_*;
生涯にわたって健康的で美しい肌を守るには
紫外線対策が重要です。
よって
皮膚科関連学会が後援し
「光老化啓発プロジェクト」が立ち上がりました。>>>
スクリーンショット (18)

皆さまも
紫外線予防の大切さについて
ご家族で知識を高めてくださいね♡

 

投稿日:2016年8月9日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, 小児皮膚科, その他

爪かみ(爪咬症)をやめさせる秘訣について米国皮膚科学会より発表がありました

皮膚科では、お子様の「爪かみ癖」の相談を受けることがあります。
爪だけではなく、爪周囲の皮膚やささくれも咬んでしま
い、ばい菌が入って化膿したり、爪が変形し、
長引くとその後不可逆的な爪の形態異常まで影響してしまいます。
さまざまな家庭環境で寂しい思いをしていたり、
厳格なしつけ、お勉強や学校のストレス、欲求不満、
不安、退屈など心理的なものが関係すると言われています。

子供だけでなく、成人になっても爪を噛む癖が残っている
場合は、爪を噛んで何かを紛らわしていると思う反面
実は爪を噛むことでQOL(生活の質)の障害が高く、
スティグマレベル(不名誉や屈辱を感じること)も
高いといわれています。
*Przemystaw Pacan et al:Onychophagia is Associated
with impairment of Quality of Life.Acta dermato-venereologica.2014

やはり爪噛み癖は治したいものですね。

 

今回 米国皮膚科学会(AAD)は、
爪を噛む癖をやめるための秘訣を紹介しました。

爪噛み癖を止める6つのヒント

1、爪を短く切っておく
噛む部分を少なくすると、噛みたい気持ちが起こりにくくなる。

2、爪を噛む癖を矯正するためのマニキュアを使用する
苦い味のする専用マニキュアが市販されています。

3、定期的にネイルケアを受ける
費用をかけて爪を整えると、噛みたい気持ちが起きにくくなる。
そのほか爪をテープやシールを貼ったり、手袋をするのも良い。

4、爪を噛む癖を他の好ましい習慣に置き換える
爪を噛みたくなったときにストレスボールやプラスチック
粘土で手を使って遊ぶことで、手を口に近づかないようにする。

5、爪を噛むきっかけを知る
ささくれがきになるといった身体的なことのほか、
退屈であったり、ストレス、不安などが考えられる。
どんなことが爪を噛むきっかけになっているかを
知ることで、その状況を避けて、爪を噛むのをやめられるかがわかるようになる。

6、ゆっくりと少しずつ爪を噛むことをやめてみる
まず、両側の親指の爪だけを噛まないようにしてみて、
できるようになったら噛まない指を増やしていく。

 

このような方法でも爪を噛む癖がやめられない場合には、
深刻な心理的感情的な徴候でる場合もあるので、
精神科専門医への相談をすすめています。

 

 

投稿日:2015年10月23日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, 小児皮膚科

アトピー性皮膚炎の人は「汗はかいた方がいいのか、かかない方がいいのか。」

stockfoto_43485425_S
アトピー性皮膚炎の方は、
汗をかくこれからの季節に悪化する方が多く、
汗をかかない工夫をされている方もいらっしゃ
います。
汗の貯まるところが夏に悪化することは
確かなのですが、ほんとうに汗は悪者なのか?
について検証された報告があります。

*アトピー性皮膚炎悪化因子の検証:
汗と温度に関する最近知見」
大阪大学大学院医学系研究科情報
総合医学講座皮膚科 室田 裕之先生より
西日本皮膚・76巻3号/2014

外部の刺激から肌を守るバリア機能の一つが
皮脂膜ですが、それは皮脂と汗が混ざり合うことで
形成されます。
したがって汗はこの皮脂膜の構成因子として保湿、
バリア機能の役割に関与しています。
そして最近ではこの汗の中には抗菌ペプチドや
免疫抗体(分泌型IgA)が含まれ、雑菌から
守る働きがあることもわかっています。

ですので汗をかくことも必要ですね
そして夏季は暑熱適応のために、発汗は増加します。
でもその大量に出る時の汗は、知らない間に出ている
不感蒸泄の汗とは成分組成が違うそうです。
大量に出るときの汗は、pHが高めで、
汚れた皮脂膜の除去や、不要な角質の除去に貢献しています。
したがって長時間皮膚に付着していると、刺激になると考えられます。

でもアトピー性皮膚炎の方では、発汗が低下しています
汗の排泄の低下、汗腺からの汗の産生、分泌の異常が
原因といわれています。
排泄の低下は、汗の出口の角栓形成による閉塞または
周囲組織への漏れが考えられているとのことです。
また産生分泌の低下は、自律神経失調や発汗誘導因子の
アセチルコリンへの反応低下があるそうです。
アレルギー炎症で増加するヒスタミンが、
このアセチルコリンによる発汗を抑制することを
確認したとも報告されています。

汗が少ない乏汗状態では、皮膚に熱がこもり、乾燥し、
病原菌に対する抵抗性も損ない皮膚炎は悪化しやすく
なります。

通常は汗をかくことで、皮膚表面はうるおいますが、
アトピー性皮膚炎の患者では、汗に含まれる
天然保湿因子の含有量が低下していたり、
角層の保水機能が低下していることなどにより、
発汗しても皮膚がうるおいにくいようです。

したがって、汗の効能を得るには、
夏でも日常的に保湿剤によりスキンケアを行って
おく方が良いとのことです

アトピー性皮膚炎で汗をかきやすいこの時期に
悪化が見られる関節の内側は、
実は発汗量の少ない部位だそうです!
汗が蒸散しにくく、停滞するので悪化しやすいのですね。
不感蒸泄でない汗は、長時間皮膚にとどまると、
皮膚に刺激が生じることがありますので
洗い流すか、濡れたタオルでふき取るか、
着替えるかが必要ですね。

 

以上より
汗はかいたほうがいいですが、
長時間皮膚に付着していないようにケアが必要。
汗による保湿、抗菌作用などの効能を得るには
夏でも保湿剤によるケアで肌を整えておく必要
があります。

 

*室田浩之 ;アトピー性皮膚炎悪化因子の検証:
汗と温度に関する最近の知見 西日本皮膚
76巻3号 2014. 189-193
*室田浩之 ;「アトピー性皮膚炎における発汗生涯」
日皮会誌 124(7)1289-1293

 

 

 

投稿日:2015年7月2日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎, 小児皮膚科

子供の皮膚感染症 「プールに入っていいの?」

お子さんのプールの季節になりましたね。

この時期になると、水いぼやとびひなどで
「プールに入っていいの?」との問い合わせが増えます。

保育園、幼稚園、スイミングスクールによって、
「入っていい」「入ってはだめ」の基準がさまざまです。

そこで平成25年5月に、日本臨床皮膚科医会・日本小児
皮膚科学会より、「皮膚の学校感染症とプールに
関する統一見解」としてガイドラインがでたものの、
それでもいまだに皮膚科や小児科によっても、
医師によっても考え方や対応が異なり、
みなさまを混乱させています。

ここでもう一度、日本皮膚科学会としても
見解がまとめられました。

1)とびひ(伝染性膿痂疹)
かきむしったところの浸出液、水疱内容などで
次々にうつります。
プールの水ではうつりませんが、触れることで
症状を悪化させたり、ほかの人にうつす恐れがあり
ますので、プールや水泳は治るまで禁止してください。

2)みずいぼ(伝染性軟属腫)
プールの水ではうつりませんので、プールに入っても
構いません。ただし、タオル、浮き輪、ビート板などを
介してうつることがありますから、
これらを共用することはできるだけ避けてください。
プール後はシャワーで肌をきれいに洗いましょう。

3)あたまじらみ(頭しらみ)
アタマジラミが感染しても、治療を始めればプールに
入って構いません。ただし、タオル、ヘアブラシ、
水泳帽などの貸し借りはやめましょう。

4)疥癬(かいせん)
肌と肌の接触でうつります。
ごくまれに衣類、寝床、タオルなどを介して
うつることがありますが、プールの水では
うつることはありませんので、治療を始めれば
プールに入っても構いません。
ただし角化型疥癬の場合は、通常の疥癬と比べて
感染力が強いので、外出自体を控える必要が
あります。

 

プール開始前に、当院でスキンチェックもいたします!

 

 

 

 

投稿日:2015年6月6日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, 小児皮膚科

生後すぐからの保湿ケアはアトピー性皮膚炎を予防!

国立成育医療研究センター生体防御系内科部
アレルギー科医長の大矢幸弘先生他より
新生児期からの保湿剤の塗布により、
アトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上
低下するという発表がありました。
*Kenta Horimukai, Yukihiro Ohya et al:
Application of moisturizer to neonates prevents
development of atopic dermatitis.
Journal of Allergy and Clinical Immunology
;vol.134:824-830

両親もしくは兄弟にアトピー性皮膚炎の既往歴があり、
アトピー性皮膚炎の発症リスクの高い新生児118人を
対象に、保湿剤の2e[ドゥーエ]を1日1回毎日、
生後1週間から32週にわたり、
全身に塗布するように指導した群(59人)と
乾燥した局所のみワセリンを塗布した群(59人)で、
アトピー性皮膚炎の累積発症率を比較しています。
IMG_2435

32週間におけるアトピー性皮膚炎(4週間以上続く
かゆみや湿疹などの皮膚症状と定義)の発症者数は、
2e(ドゥーエ)で連日保湿ケアをしていた群が19人、
乾燥部位のみワセリンを塗布していた群28人となり、
全身の保湿ケアを行っていた群が、有意に長い期間
アトピー性皮膚炎を発症していないことが明らかに
なりました。

また、卵白とオボムコイドについての
血清IgE抗体価(アレルギー検査)を測定しましたが、
両者に有意差は認められなかったそうです。

そこで、アトピー性皮膚炎もしくは湿疹を生じた
患児43人と、湿疹はなくアトピー性皮膚炎を来して
いない患者49人において、卵白とオボムコイドの
血清IgE抗体価を比較したところ、
皮膚症状のある患者の大部分が有意に高い値を
示しました。
これらの結果から、湿疹やアトピー性皮膚炎を
発症した新生児では卵白抗原の感作が多い、
すなわち
卵白アレルギーになりやすいということが
示された
ことになります。

*オボムコイドとは、加熱してもアレルギーを起こす
性質を失わない卵たんぱくのこと。

 

以上のことから、
新生児において毎日の保湿剤の使用が、
アトピー性皮膚炎や湿疹発症のリスクを減らすこと。
さらには、これら症状の発症を防ぐことが、
アレルギーを獲得してしまうリスクを
減らす可能性があると述べられています。

 

このように、生後すぐからのスキンケアが、
アトピー性皮膚炎を予防するという報告は他にも
あります。

入浴剤での保湿ケアも有効なようです。
*B K Kvenshagen,K-H Carlsen et al:
Can early skin care normalise dry skin and possibly
prevent atopic eczema?A pilot study in young infants.
Allergologia et immunopathologia.2014 sep
ノルウェーの乳児を対象とした検討において、
早期のスキンケアが皮膚を正常化して、乾燥を防ぎ、
アトピー性皮膚炎の予防にもつながる可能性が
示唆されています。
この論文では軟膏の塗布による保湿や、オイル浴にて
スキンケアを行った結果です。

 

新生児のみでなく、乳幼児期や小児期、もちろん
成人においてもに保湿スキンケアを行うことは、
さまざまなアレルギーの獲得のリスクを軽減すると
言えます。
また、ピーナッツオイルが含有された皮膚保護剤
の使用により、海外ではピーナッツアレルギーに
なってしまった子供たちが多かったこと。
また日本においても茶のしずく石鹸に含有されていた
小麦加水分解物により、使用していた方が重篤な
小麦アレルギーを生じた件は、大きな社会問題と
なりました。
ご存じな方も多いのではないでしょうか。
オーガニックや高品質なものが、アレルギーについては
必ずしも安全とは限りません。
先ほど使用されていた2e(ドゥーエ)ミルキーローショ
ンのように、
アレルギーを起こしにくいと、
安全性が確認できて
いるものをご使用いただくことを
おすすめいたします。

 

<当院おすすめの保湿ケア用品>
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こちらが今回使用されていた保湿液です。

 

 

 

 

 

 

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コラーシュメディパワー 保湿入浴剤
¥3,240

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿日:2014年12月21日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎, 小児皮膚科