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カテゴリ: 小児皮膚科

爪かみ(爪咬症)をやめさせる秘訣について米国皮膚科学会より発表がありました

皮膚科では、お子様の「爪かみ癖」の相談を受けることがあります。
爪だけではなく、爪周囲の皮膚やささくれも咬んでしま
い、ばい菌が入って化膿したり、爪が変形し、
長引くとその後不可逆的な爪の形態異常まで影響してしまいます。
さまざまな家庭環境で寂しい思いをしていたり、
厳格なしつけ、お勉強や学校のストレス、欲求不満、
不安、退屈など心理的なものが関係すると言われています。

子供だけでなく、成人になっても爪を噛む癖が残っている
場合は、爪を噛んで何かを紛らわしていると思う反面
実は爪を噛むことでQOL(生活の質)の障害が高く、
スティグマレベル(不名誉や屈辱を感じること)も
高いといわれています。
*Przemystaw Pacan et al:Onychophagia is Associated
with impairment of Quality of Life.Acta dermato-venereologica.2014

やはり爪噛み癖は治したいものですね。

 

今回 米国皮膚科学会(AAD)は、
爪を噛む癖をやめるための秘訣を紹介しました。

爪噛み癖を止める6つのヒント

1、爪を短く切っておく
噛む部分を少なくすると、噛みたい気持ちが起こりにくくなる。

2、爪を噛む癖を矯正するためのマニキュアを使用する
苦い味のする専用マニキュアが市販されています。

3、定期的にネイルケアを受ける
費用をかけて爪を整えると、噛みたい気持ちが起きにくくなる。
そのほか爪をテープやシールを貼ったり、手袋をするのも良い。

4、爪を噛む癖を他の好ましい習慣に置き換える
爪を噛みたくなったときにストレスボールやプラスチック
粘土で手を使って遊ぶことで、手を口に近づかないようにする。

5、爪を噛むきっかけを知る
ささくれがきになるといった身体的なことのほか、
退屈であったり、ストレス、不安などが考えられる。
どんなことが爪を噛むきっかけになっているかを
知ることで、その状況を避けて、爪を噛むのをやめられるかがわかるようになる。

6、ゆっくりと少しずつ爪を噛むことをやめてみる
まず、両側の親指の爪だけを噛まないようにしてみて、
できるようになったら噛まない指を増やしていく。

 

このような方法でも爪を噛む癖がやめられない場合には、
深刻な心理的感情的な徴候でる場合もあるので、
精神科専門医への相談をすすめています。

 

 

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アトピー性皮膚炎の人は「汗はかいた方がいいのか、かかない方がいいのか。」

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アトピー性皮膚炎の方は、
汗をかくこれからの季節に悪化する方が多く、
汗をかかない工夫をされている方もいらっしゃ
います。
汗の貯まるところが夏に悪化することは
確かなのですが、ほんとうに汗は悪者なのか?
について検証された報告があります。

*アトピー性皮膚炎悪化因子の検証:
汗と温度に関する最近知見」
大阪大学大学院医学系研究科情報
総合医学講座皮膚科 室田 裕之先生より
西日本皮膚・76巻3号/2014

外部の刺激から肌を守るバリア機能の一つが
皮脂膜ですが、それは皮脂と汗が混ざり合うことで
形成されます。
したがって汗はこの皮脂膜の構成因子として保湿、
バリア機能の役割に関与しています。
そして最近ではこの汗の中には抗菌ペプチドや
免疫抗体(分泌型IgA)が含まれ、雑菌から
守る働きがあることもわかっています。

ですので汗をかくことも必要ですね
そして夏季は暑熱適応のために、発汗は増加します。
でもその大量に出る時の汗は、知らない間に出ている
不感蒸泄の汗とは成分組成が違うそうです。
大量に出るときの汗は、pHが高めで、
汚れた皮脂膜の除去や、不要な角質の除去に貢献しています。
したがって長時間皮膚に付着していると、刺激になると考えられます。

でもアトピー性皮膚炎の方では、発汗が低下しています
汗の排泄の低下、汗腺からの汗の産生、分泌の異常が
原因といわれています。
排泄の低下は、汗の出口の角栓形成による閉塞または
周囲組織への漏れが考えられているとのことです。
また産生分泌の低下は、自律神経失調や発汗誘導因子の
アセチルコリンへの反応低下があるそうです。
アレルギー炎症で増加するヒスタミンが、
このアセチルコリンによる発汗を抑制することを
確認したとも報告されています。

汗が少ない乏汗状態では、皮膚に熱がこもり、乾燥し、
病原菌に対する抵抗性も損ない皮膚炎は悪化しやすく
なります。

通常は汗をかくことで、皮膚表面はうるおいますが、
アトピー性皮膚炎の患者では、汗に含まれる
天然保湿因子の含有量が低下していたり、
角層の保水機能が低下していることなどにより、
発汗しても皮膚がうるおいにくいようです。

したがって、汗の効能を得るには、
夏でも日常的に保湿剤によりスキンケアを行って
おく方が良いとのことです

アトピー性皮膚炎で汗をかきやすいこの時期に
悪化が見られる関節の内側は、
実は発汗量の少ない部位だそうです!
汗が蒸散しにくく、停滞するので悪化しやすいのですね。
不感蒸泄でない汗は、長時間皮膚にとどまると、
皮膚に刺激が生じることがありますので
洗い流すか、濡れたタオルでふき取るか、
着替えるかが必要ですね。

 

以上より
汗はかいたほうがいいですが、
長時間皮膚に付着していないようにケアが必要。
汗による保湿、抗菌作用などの効能を得るには
夏でも保湿剤によるケアで肌を整えておく必要
があります。

 

*室田浩之 ;アトピー性皮膚炎悪化因子の検証:
汗と温度に関する最近の知見 西日本皮膚
76巻3号 2014. 189-193
*室田浩之 ;「アトピー性皮膚炎における発汗生涯」
日皮会誌 124(7)1289-1293

 

 

 

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子供の皮膚感染症 「プールに入っていいの?」

お子さんのプールの季節になりましたね。

この時期になると、水いぼやとびひなどで
「プールに入っていいの?」との問い合わせが増えます。

保育園、幼稚園、スイミングスクールによって、
「入っていい」「入ってはだめ」の基準がさまざまです。

そこで平成25年5月に、日本臨床皮膚科医会・日本小児
皮膚科学会より、「皮膚の学校感染症とプールに
関する統一見解」としてガイドラインがでたものの、
それでもいまだに皮膚科や小児科によっても、
医師によっても考え方や対応が異なり、
みなさまを混乱させています。

ここでもう一度、日本皮膚科学会としても
見解がまとめられました。

1)とびひ(伝染性膿痂疹)
かきむしったところの浸出液、水疱内容などで
次々にうつります。
プールの水ではうつりませんが、触れることで
症状を悪化させたり、ほかの人にうつす恐れがあり
ますので、プールや水泳は治るまで禁止してください。

2)みずいぼ(伝染性軟属腫)
プールの水ではうつりませんので、プールに入っても
構いません。ただし、タオル、浮き輪、ビート板などを
介してうつることがありますから、
これらを共用することはできるだけ避けてください。
プール後はシャワーで肌をきれいに洗いましょう。

3)あたまじらみ(頭しらみ)
アタマジラミが感染しても、治療を始めればプールに
入って構いません。ただし、タオル、ヘアブラシ、
水泳帽などの貸し借りはやめましょう。

4)疥癬(かいせん)
肌と肌の接触でうつります。
ごくまれに衣類、寝床、タオルなどを介して
うつることがありますが、プールの水では
うつることはありませんので、治療を始めれば
プールに入っても構いません。
ただし角化型疥癬の場合は、通常の疥癬と比べて
感染力が強いので、外出自体を控える必要が
あります。

 

プール開始前に、当院でスキンチェックもいたします!

 

 

 

 

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