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カテゴリ:アトピー性皮膚炎

 

生後すぐからの保湿ケアはアトピー性皮膚炎を予防!

国立成育医療研究センター生体防御系内科部
アレルギー科医長の大矢幸弘先生他より
新生児期からの保湿剤の塗布により、
アトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上
低下するという発表がありました。
*Kenta Horimukai, Yukihiro Ohya et al:
Application of moisturizer to neonates prevents
development of atopic dermatitis.
Journal of Allergy and Clinical Immunology
;vol.134:824-830

両親もしくは兄弟にアトピー性皮膚炎の既往歴があり、
アトピー性皮膚炎の発症リスクの高い新生児118人を
対象に、保湿剤の2e[ドゥーエ]を1日1回毎日、
生後1週間から32週にわたり、
全身に塗布するように指導した群(59人)と
乾燥した局所のみワセリンを塗布した群(59人)で、
アトピー性皮膚炎の累積発症率を比較しています。
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32週間におけるアトピー性皮膚炎(4週間以上続く
かゆみや湿疹などの皮膚症状と定義)の発症者数は、
2e(ドゥーエ)で連日保湿ケアをしていた群が19人、
乾燥部位のみワセリンを塗布していた群28人となり、
全身の保湿ケアを行っていた群が、有意に長い期間
アトピー性皮膚炎を発症していないことが明らかに
なりました。

また、卵白とオボムコイドについての
血清IgE抗体価(アレルギー検査)を測定しましたが、
両者に有意差は認められなかったそうです。

そこで、アトピー性皮膚炎もしくは湿疹を生じた
患児43人と、湿疹はなくアトピー性皮膚炎を来して
いない患者49人において、卵白とオボムコイドの
血清IgE抗体価を比較したところ、
皮膚症状のある患者の大部分が有意に高い値を
示しました。
これらの結果から、湿疹やアトピー性皮膚炎を
発症した新生児では卵白抗原の感作が多い、
すなわち
卵白アレルギーになりやすいということが
示された
ことになります。

*オボムコイドとは、加熱してもアレルギーを起こす
性質を失わない卵たんぱくのこと。

 

以上のことから、
新生児において毎日の保湿剤の使用が、
アトピー性皮膚炎や湿疹発症のリスクを減らすこと。
さらには、これら症状の発症を防ぐことが、
アレルギーを獲得してしまうリスクを
減らす可能性があると述べられています。

 

このように、生後すぐからのスキンケアが、
アトピー性皮膚炎を予防するという報告は他にも
あります。

入浴剤での保湿ケアも有効なようです。
*B K Kvenshagen,K-H Carlsen et al:
Can early skin care normalise dry skin and possibly
prevent atopic eczema?A pilot study in young infants.
Allergologia et immunopathologia.2014 sep
ノルウェーの乳児を対象とした検討において、
早期のスキンケアが皮膚を正常化して、乾燥を防ぎ、
アトピー性皮膚炎の予防にもつながる可能性が
示唆されています。
この論文では軟膏の塗布による保湿や、オイル浴にて
スキンケアを行った結果です。

 

新生児のみでなく、乳幼児期や小児期、もちろん
成人においてもに保湿スキンケアを行うことは、
さまざまなアレルギーの獲得のリスクを軽減すると
言えます。
また、ピーナッツオイルが含有された皮膚保護剤
の使用により、海外ではピーナッツアレルギーに
なってしまった子供たちが多かったこと。
また日本においても茶のしずく石鹸に含有されていた
小麦加水分解物により、使用していた方が重篤な
小麦アレルギーを生じた件は、大きな社会問題と
なりました。
ご存じな方も多いのではないでしょうか。
オーガニックや高品質なものが、アレルギーについては
必ずしも安全とは限りません。
先ほど使用されていた2e(ドゥーエ)ミルキーローショ
ンのように、
アレルギーを起こしにくいと、
安全性が確認できて
いるものをご使用いただくことを
おすすめいたします。

 

<当院おすすめの保湿ケア用品>
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こちらが今回使用されていた保湿液です。

 

 

 

 

 

 

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コラーシュメディパワー 保湿入浴剤
¥3,240

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿日:2014年12月21日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎, 小児皮膚科

アトピー性皮膚炎とビタミンD欠乏との関連があることが示されました

ビタミンDは、カルシウムや骨の代謝に不可欠な
ビタミンとして知られていますが、そのほかにも
細菌やウイルスに対する免疫を高めたり、
逆に炎症を引き起こす炎症性サイトカインを
抑制して、アレルギーの症状を和らげ、
免疫を整える作用があります。
*Liu PT,Stenger S,Li H,et al,Too-like leceptor
triggering of a vitamin D-mediated human
antimicrobaial response. Science 2006;311:1770-3

したがって、ビタミンDは、アトピー性皮膚炎や
花粉症、アレルギー性鼻炎などの治療に用いて
います。

今回韓国において、2008年から2010年の国民健康
栄養調査に参加した19歳以上の1万5,212人のデータを
分析したところ、アトピー性皮膚炎と診断されている
人が、ADと診断されていない人よりも有意に
ビタミンDの血中濃度(25(OH)D値)が低かったという
データが発表されました。
ビタミンDが不足している人には、アトピー性皮膚炎が
多くみられ、ビタミンD値が十分な人と比べて、
約1.5倍も多いという結果でした。
他の喘息や、アレルギー鼻炎でははっきりしなかった
ようです。

*Hui Mei Cheng,Sunmi Kim,Gyeong-Hun Park,Sung Eun
Chang et al.:The Journal of Allergy and Clinical
Immunology.2014 Apr;133(4)1048-55

ビタミンDをとるには、
①食事から摂取する
植物由来のビタミンⅮと動物由来のビタミンDを。
干ししいたけ、あんこうの肝、鮭、魚卵など

②紫外線をあびて、自分自身の皮膚でビタミンDを作る。

③サプリメントで補充する
食事からのみではビタミンDは十分摂取できません。
サプリメントで補充することをお勧めします。
活性型ビタミンDではなく、25-(oH)VD3を選びましょう!
生体のホメオスタシスに影響せず、効果的に期待できます。

 

必要栄養素が不足していることにより、
さまざまな体の機能に影響し、症状がでる病気は
たくさんあります。
理論的に考えても、その不足を補わずに、
薬で症状を抑えても、それは治っているわけではなく
あくまで一時的に抑え込んでいるだけであることは
わかりますよね。
サプリメントによる栄養療法は、この不足を
補い、正常な体の機能へ戻す治療です。

人の食生活習慣は、なかなか変えられませんし、
最適値を食事のみで補うのは、現代の食生活においては
もはや不可能だと言われています。
そして、より必要な栄養素の種類や量は、
その方の体質、年齢、性別などによって異なります。

闇雲にのんでもダメ(*ノωノ)

ご相談くださいね♪

 

ビタミンD3 60粒 1日2-3粒¥2,192
当院のビタミンD3は、肝臓で代謝されることで
25-(OH)VDに変換され、長く作用します。
また酸化から保護するビタミンE、βカロテン、
αカロテン、そしてアレルギーを抑える
EPA、DHAも配合!

 

 

投稿日:2014年12月16日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎にドコサヘキサエン酸(DHA)が有効

先日、アトピー性皮膚炎モデルマウスの実験において、
ドコサヘキサエン酸(DHA)が有効であるという報告
がありました。
*Han SC,et al.J Invest Dermatol.2014 Nov 18

 

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n-3系の油:亜麻仁油、いわしやさんまの魚油、えごま油、しそ油など

n-6系の油:コーン油、ひまわり油、紅花油、大豆油、ごま油など

 

 

以前にこのn-6系の油の過剰摂取により、
動脈硬化、心筋梗塞、癌、アレルギー疾患などの
生活習慣病と関係していることについて
お話いたしました。
n-3(EPA)/n-6(アラキドン酸)比が0.8以上が理想的です。

そしてこのn-3系の脂肪酸からできる
EPAやDHAは炎症やアレルギーを抑えることが
わかっており、当院でもアトピー性皮膚炎や
乾癬などの慢性皮膚疾患の治療に、EPAとDHAを使用
しています。

EPAやDHAへ変換する酵素は弱いため、n-3系の油を
摂取してもごく微量しかEPAやDHAにはなりません。
したがってEPAやDHAを直接をとったほうがよいです。

 

当院のサプリメント EPAにはEPAの半量のDHAも配合
しています。

今回の報告のように、
薬を塗ったり飲んだりして、症状を抑えるばかり
ではなく、食生活の改善や食品である サプリメントで
必要栄養素を補充して、私たちの体の中のシステムを
整えて、症状を改善させる治療が、今後は進んでいくと
考えられます。
体に優しく、安心で安全な治療へ。
お薬に頼らない治療方法へ。

 

慢性皮膚疾患の方におすすめ
EPAサプリメント 60粒 (1日2-3粒)¥4,250

副作用はありません。
妊娠授乳中でも服用できます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿日:2014年12月15日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の子供達におけるDEHP(プラスチック可塑剤)との関連について

2014.8月のBritish Journal of dermatology誌
オンライン版に
アトピー性皮膚炎の子供へのフタル酸ジ-エチル
ヘキシル(DEHP)との影響についての報告が
ありました。
韓国の3~6歳児を対象に、尿サンプルを集めて
DEHPの値を測定し、評価しています。
結果3歳児においてアトピー性皮膚炎のリスクの増加
との関連が示唆されています。

*W J Choi, et al.B:Potential nonmonotonous
association between di(2-ethylhexyl)phthalate
(DEHP)exposure and atopic dermatitis in Korean
children.Br J Dermatol.2014.Mar 10

このDEHPはポリ塩化ビニルを主体としたプラスチック
を柔らかくするための可塑剤として使用されています。
DEHPの一部については、胎児や乳幼児が多量の暴露を
受けたときの毒性、 特に生殖発生毒性が疑われたた
め、日本では 2002 年(平成 14 年)8 月、食品衛生法
に基 づくおもちゃの規格基準の改正によって、乳幼児
が接触することによりその健康を損なうおそれがある
ものとして厚生労働省が指定するおもちゃには、DEHP
を原材料として用いたポリ塩化ビニルを主成分とする
合成樹脂の使用を禁止し、
また、油脂または脂肪性食品を含有する食品に接する
器具・容器包装についても DEHP を原材料として用い
たポリ塩化ビニルを主成分とする合成樹脂の使用を
原則禁止しています。

ですが2002年以前には使用されていましたし、
各国によって規制は異なるため輸入品については
今もなお注意が必要です。

食品容器に関しては、これらの化学物質は油性の食品に
接触していると溶けて染み込む可能性が高いといわれて
います。
DEHPについては規制がかかっているものの、化学物質
の暴露はこれにとどまりません。
有害なものが子供達の体に極力入らないように
してあげたいものです。
できあいのお惣菜をレンジでチン、そうでなくても
長時間プラスチック容器に入れたものをいただくと
類似の化学物質が食品に移行してしまうリスクが
あるということになります。
本来アトピー性皮膚炎は遺伝性のものとされてきま
したが、近年増加傾向にあり、家族歴もはっきりしない
方が増えています。
このような化学物質がアトピー性皮膚炎やアレルギー
疾患、その他の病気の発症のリスクの要因に関与して
いる可能性は納得できます。

お子様に限らず、私たちも健康のために、
気をつけていきたいものですね。

 

 

投稿日:2014年8月24日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎

出生前後にプロバイオティクスを取り入れておくと、アトピー性皮膚炎を予防できる可能性が期待できるという報告があります

アトピー性皮膚炎の多くは遺伝性があり、
お子様も同じような体質が遺伝してしまうのを
心配されるお母様は大勢いらっしゃいます。
家系的にアトピー性皮膚炎の方がいらっしゃらなく
ても、アレルギーの多い現代においては
アレルギー体質にならないように予防したい
ものです。

以前より腸内細菌とアレルギー疾患との関連が
示唆されていますが、子供は母親からの腸内細菌叢を
受け継ぎやすく、また幼少時期の食生活により
そのバランスは決まってしまい、生涯変えることが
難しいといわれています。

そこで出生前と生まれてからプロバイオティクス
(善玉菌)を投与することで、
腸内の善玉菌を増やし、
アレルギーやアトピー性
皮膚炎を予防する試みを
当院でも行っております。

それがやはり有効であるといえるというまとめの報告が
でています。
*「Probiotics and primary prevention of atopic
dermatitis:a meta-analysis of randomized controlled
studies 」
Panduru M,et al.J Eur Acad Dermatol Venereol.
2014

Apr 4.

それによると、メタ解析の結果、アレルギーのリスク
のある人たちと一般集団に、出生前後にプロバイオティ
クスを与えたところ、近年増加傾向にあるアトピー性
皮膚炎であるが、発症を予防することが明らかであり、
また出生後のみでは差がみられず、出生前にも投与
することの有効性が有意であったとのことです。

当院ではこのプロバイオティクスとして
ラクトフェリンを主成分とした「バイオラクト」を
処方しています。
プロバイオティクスとしての有胞子性乳酸菌は胞子を
形成し、耐熱性、耐酸性にも優れ、腸内で発芽増殖します。
善玉菌の増加させて腸内細菌叢を整えるのに有効です。
妊婦の時期にお母様に摂取していただくことと、
産後は錠剤をつぶして乳頭部につけたり指につけて
赤ちゃんになめさせます。
幼児期にはあまり嫌な味もないのでお菓子感覚で
食べられる錠剤です。

アレルギーの家系の方やアレルギーの心配の方は
ぜひお試しください♪

「バイオラクト」20錠 ¥1,080

投稿日:2014年8月20日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎

経皮感作でも発症する食物アレルギー。結局は皮膚・粘膜のバリア機能の強化が大切です。

当院では食物アレルギー、アトピー性皮膚炎を
はじめとしたアレルギー疾患の患者さんを
多く診察しています。

生まれつき遺伝的に皮膚のバリア機能が低下して
いるためにハウスダストやダニにアレルギーを
獲得してしまうアトピー性皮膚炎に多いアレルギーや、
特にアレルギー疾患がこれまでないのに
同じものを継続して摂食し、未消化の食物に対して
緩徐な反応のアレルギー症状を示す
遅延型フードアレルギーなど
今やアレルギーの発症機序と症状は多彩です。
それらの原因、感作経路についてもいまだ諸説あります。

食物アレルギーの中の即時型アレルギー(食べてすぐ
にじんましんや呼吸困難などの症状がでるもの)の
感作は従来は,消化管経由で食物系抗原が体内に
入り食物アレルギーを獲得するというのが主な感作
経路といわれていましたが,最近ではこれらの経路
に加え,皮膚においてもバリア機能の破壊されていると
食物のて種々の抗原が皮膚内、体内に入り,
アレルギーを獲得してしまうという経皮感作という
新たな経路が注目されています。

この典型的な例が、少し前に問題となった
「茶のしずく」石鹸による小麦アレルギーの獲得です。
この石鹸に含まれていた小麦成分のグルパール19Sが、
石鹸の界面活性剤によると考えられる皮膚のバリア機能
の低下により、アトピー性皮膚炎などの皮膚炎の既往の
ない人においてもその物質が皮膚から体内に入り,
小麦摂取によるじんましん,食物依存性運動誘発
アナフィラキシーが起こったという例で、経皮感作に
よる食物アレルギーに対する重要性を認識させるもの
でした。

この経皮感染での食物アレルギーが注目された結果、
スキンケアの重要性、湿疹を早く治してバリア機能を
早く回復させる重要性について広く認知されるように
なりましたがバリア機能を低下させないアプローチ
についてはいまだなされず、 保湿剤の塗布や薬の塗布
ばかりに専念しすぎているきがします。

なぜ、食物抗原やハウスダストやダニ抗原が
侵入してしまうような皮膚・粘膜のバリア機能の低下を
起こしているのかを考える必要があるのです。

新生児、乳幼児は皮膚が未熟なため、容易に乾燥、
皮膚炎をおこします。
保湿剤を塗付してバリア機能を高める工夫も
大切ですが、肌を丈夫にしてバリア機能を
高めるための栄養素すなわち材料も必要です。
母親からの母乳のみから栄養を受けている
時期は、母親の食事の影響を受けます。
皮膚の材料となるタンパク質や鉄、ビタミンC、
そして亜鉛などの摂取が少ないと、子供にも
必要栄養素が欠乏して肌や粘膜が弱くなる。
すなわち皮膚にせよ、気道粘膜、腸管粘膜にせよ
バリア機能が低下してアレルギーを獲得しやすく
なります。

当院ではこのさまざまなアレルギー疾患を
予防するために、授乳中は母親の栄養状態を
血液検査で確認することがあります。
妊娠・出産で鉄欠乏が進行していたり、
産後のダイエットでタンパク質摂取が欠乏
していたり、亜鉛が欠乏していたり。
その母親の欠乏状態を改善させると授乳中の
子供の皮膚の状態が改善することはよくあります。
子供のアレルギー検査ででたアレルゲンの摂取を
控えていただくことよりも大切なことと考えています。

また、遅延型フードアレルギーにおいても、
ただ単純に陽性物質の摂食を控えるのみならず、
腸管粘膜を強化して、腸の粘膜のバリア機能を
高め、免疫機能を正常化するアプローチが必要です。
原因物質を制限するのはあくまで対症療法です。
おなじように、アレルギーの食物をあえて食べさせて
脱感作させていく経口免疫法などの食物アレルギー
の耐性を誘導する場合においても、腸の粘膜機能を
高めておく必要があります。

 

まだまだ複雑で不明なことの多いアレルギーの機序、
治療も模索している医療の現状ですが、
いえることは皮膚・粘膜のバリア機能を
高めておくことが予防となるということです。

当院ではこのような腸管機能・皮膚・粘膜を
強化する栄養アプローチを行っております。
アレルギーでお悩みの方はご相談ください。

 

 

 

 

 

投稿日:2014年3月17日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎

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背中が痒い女性

アトピー性皮膚炎は慢性的に湿疹を
くりかえす疾患で、多くは素因(体質)が
あります。
つまり家系的にも肌が弱い人が多い、アトピー性
皮膚炎と診断されている人がいるなど

アトピー性皮膚炎になりやすい体質を遺伝的に持っていることが
多いことがわかっています。
近年は皮膚のバリア機能をつかさどるフィラグリン遺伝子の異常が、
アトピー性皮膚炎と診断されている人の20-50%に認められることも
報告されています。
したがってこの遺伝子の異常をもっているとアトピー性皮膚炎を
発症しやすいということになります。
この遺伝子は他にも気管支ぜんそくなどの他のアレルギー疾患も
関与していることもわかてきました。

 

バリア機能が低下しているとどうなる?

バリア機能が低下していると、外気の乾燥、汗、ハウスダスト、
ダニ、衣服などのさまざまな刺激を受けやすくなります
そしてかゆみや湿疹を引き起こします

そしてバリア機能がこわれていたり、湿疹の状態でいると、
健康な皮膚では入らないダニやハウスダストが皮膚の奥に入り込み、それらに対してアレルギーを獲得してしまいます
近年では食物が壊れた皮膚に接触することで、食物アレルギーになる
可能性についてもわかってきました。
したがって皮膚炎を放置せず、バリア機能を回復させて
さまざまな刺激から守ることがとても大切です。

 

バリア機能を悪くしないためには?
バリア機能を高めるには?

体質的にバリア機能が弱い状態を丈夫な体質に変える
ことは難しいことです。
ですが可能な限り 弱いバリア機能をさらに弱めてしまわない
ような工夫はできます。

1.入浴・洗顔の注意

・ 熱いお湯につかると一時的にかゆみが軽減されることも
ありますが、それは間違い!
36℃~40℃がバリア機能回復の最適温度と考えられています。

・ 石鹸は脱脂力が弱く、保湿成分配合の乾燥肌用の低刺激の石鹸
やボディーソープを使用しましょう。

・ 洗うときは手であらいましょう!ボディータオルを使用すると
強く洗いすぎてしまい、バリア機能がさらに低下します。
手洗いで汚れや雑菌は十分落とせます。

・ 顔の洗顔は、洗顔料の使用は夜のみにしましょう
朝はぬるま湯で洗うだけにしましょう。

2. 保湿
入浴後、洗顔後30分~1時間の間に急速に肌が乾燥していきます。
まだ潤いのある間に保湿剤をぬり、肌を保護しましょう。

3.湿疹のケア
肌が壊れている湿疹を放置すると、その部分から雑菌や
刺激物質は侵入し、さらなるかゆみを引き起こします。
適切なお薬を使用して早くバリア機能を回復させましょう。

4.食生活の改善
皮膚を丈夫に保ったり、湿疹を治すには材料が必要です。
食事が整っていないと皮膚が弱くなります。
食生活習慣を伺って食生活指導も行います。

 

 

湿疹ができてしまったらどのような治療がありますか?

1.外用療法

・ ステロイド外用剤
ステロイドと聞くと昔の悪いイメージがあり、使用することを
少しためらってしまう方もいるのではないでしょうか。
適切に使用することで湿疹を早く治しバリア機能を回復してくれます。
ステロイドの強さの選び方、塗る量、塗る回数やタイミング、減量方法、
ステロイドを使用しなくてよくなった後のスキンケアの方法、
再度症状が悪化したときの再開の方法など適切に使用するには
気をつけることがたくさんあります。
それらについて医師からアドバイスをもらって正しく使用できれば
問題ありません。
当院では、通院の中で自分で調節していけるようなトレーニングを
こころがけています。

・ プロトピック軟膏
炎症を抑えて皮膚炎を治してくれる効果の他に
低下している皮膚のバリア機能を回復させる
効果があります。
湿疹が改善した後も定期的に使用することで
湿疹をできにくくしてくれます。

「プロトピック軟膏の刺激が気になって
使用しにくい方へ」>>>

 

2.内服治療

・ 抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤
すでにハウスダストやダニなどにアレルギーを持って
しまっている方は、それらが肌に触れるとかゆみが生じます。
あらかじめ抗アレルギー薬を服用しておくことで、
それらの刺激物質が付着した際にひき起こるアレルギー反応・かゆみを
効果的に抑えてくれます。
また掻くことでさらにバリア機能を破壊し、さらにかゆくなるという
悪循環を引き起こします。これらの飲み薬を飲むとかゆみを軽減させることができます。
つらいかゆみを飲み薬で和らげて、さらなる悪化を防ぎましょう。

・ 免疫抑制剤
症状が重篤で日常生活に支障のある場合に使用することがあります。

 

3.光線療法(健康保険がご使用になれます)

有害な波長を取り除き、有効な紫外線B波(ナローバンドUVB)のみを
照射する治療です。
患部のみでなく、全身に照射することで
異常な免疫反応や炎症を抑え、発疹を改善し、かゆみも軽減させます。
週に1-3回の通院が有効です。

 

 

 

 

 

投稿日:2013年8月20日  カテゴリー:アトピー性皮膚炎