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カテゴリ:★ 院長ブログ・医療情報 ★

 

冬の足の臭いにご用心( ˘ω˘ ) ぷ~~ん 

冬のこの時期意外と足の臭いのご相談が増えます。
足が蒸れやすくなる原因蒸れると臭ってしまう原因

足の臭いの原因成分は
主に「イソ吉草酸」「イソ吉草酸アルデヒド」
といわれています*1。
いわゆる「むせるような甘酸っぱい焦げた臭い」です。
皮脂や角質中の「ロイシン」というアミノ酸が、
皮膚の常在菌によって分解されて産生される成分です。
足が蒸れて高温多湿になると皮膚環境が変わり、
これらの臭いの成分が増えると考えられます。

パンプスよりもブーツにおいて、
特に菌数が増えるとも言えませんが、
ブーツのほうが高温多湿になるといわれていますので*2、
より臭いが出やすくなる可能性があります。

*1.植村 清美 他:新規足臭成分の探索,に保温味と匂学学会誌 vol.22 no3 433-436 2015
*2.川角 浩 他:婦人用ブーツの最近学的検討,日本未病システム学会雑誌 6(2):25-28,2000

 

足の蒸れや臭いを放置することで、起こりやすい症状

一番問題になるのは菌の繁殖。最も多いのは水虫です。
水虫は真菌というカビの感染ですので、湿気を好んで繁殖しやすくなります。
以前は夏場に多かったのですが、
最近はブーツを履くなどの靴環境も影響してか
冬場にも多くなりました。

 

足の蒸れや臭いを予防する上手な方法

靴の中の湿度と温度は、履いて5分後には急激に上昇します。
素足の場合と靴下をはいた場合とでは、湿度に差があり、
素足>ストッキング着用>靴下着用の順で多く湿潤します*3.
したがって素足でなく、靴下など何か一枚履くことがまずは蒸れの予防になります。

また足の発汗の量には個人差があります。
もともと多い方は制汗作用のある塗るタイプのケア用品を使用するのがお勧めですよ。

 *3.白井喜代子他:妊娠期の足部の衛生保持を目的に蒸れに着目した久都内環境,岡山県母性衛生(23):41-42,2007

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿日:2017年12月18日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, 健康情報・アンチエイジング

ようやく乾癬の方への生活習慣指導が常識の時代になりました♡

「乾癬とメタボリックシンドローム」>>>

「変わる皮膚科診療。皮膚を診てもらうだけでは治らない!」>>>

「メタボリックスキンシンドローム」 メタボリックシンドロームと乾癬>>>

「メタボリックシンドロームと乾癬 そして腸内フローラ」>>>

 

かれこれ4-5年前より
乾癬、アトピー性皮膚炎における食生活習慣の改善そして
腸内環境の改善の必要性について
強く!強く!訴えてまいりました。

当時は「腸内フローラ」っていう言葉も
浸透しておらず、、、
皮膚科の先生方からも冷めた目でみられていた私ですが
よーーーーやく♡
それが常識の時代がやってきました。

今では食生活習慣の改善が
乾癬の治療としてばかりでなく
乾癬の方が将来なりやすい病気の予防に重要であることが認知され、
私たち医師にも
ちゃんと指導をするように!
患者さんに配りなさい!
とこんな冊子までできました。

この「SORA」は
pSOriasis Recovery Aidの略で
乾癬患者さんの症状の回復に少しでも貢献したいという思いをこめて作られた冊子とのことです。

この冊子は
東京医科大学 皮膚科学分野 教授の大久保ゆかり先生
東京医科大学 糖尿病・代謝・内分泌・リウマチ・膠原病内科学分野 主任教授の小田原雅人先生
が監修をされています。

例えば

善玉菌(有用菌)を元気にさせる発酵食品や食物繊維を
日々たくさん摂取して腸内環境を整えるためのレシピや

乾癬で増加した活性酸素を抑えるための抗酸化作用の高い「フォトケミカル」をたくさん摂取できるレシピ

この冊子は
このように、少しずつでも
乾癬の方の生活習慣の改善を意識していただくためのツールとなっています。

「皮膚だけ診ていても治療にはならない」
「薬だけを塗ったり飲むだけでは、それは症状を抑えているだけで治しているわけではない」

体の中から健康に! 

これが私の診療のモットーです!

 

 

投稿日:2017年12月15日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, 乾癬

「慢性じんましん・・・原因はいまだ不明ですがほとんどが自然治癒します。そして新薬も登場!第47回皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会にて in鹿児島 

何か食べて食事が原因でじんましんが出たり、
子供に多い風邪などの感染症に伴って出るもの等では
1ヵ月以上続くことがなく治ることが多いです。
それを急性じんましんといいます。

それに対して、特に誘因がないことが多く、
夕方から夜にかけて出たり、悪化することが多い
慢性じんましんは、
稀に自己免疫性である例がありますが
その原因が判明するのは5%未満といわれ、
多くが原因不明の特発性じんましんです。
よって無駄にアレルギー検査をすることも、最近では控える
ようにとか、検査を要しないとまでいわれるようになりました。
この慢性じんましんの定義は、
今度新しくなるガイドラインでは
「1ヵ月以上経過するもの」→「6週間以上続くじんましん」と変更となるそうです。

島根大学の千貫祐子先生のご講演では
この慢性じんましん。
なぜか働き盛りの女性に多いとのこと。
確かに私の診療の場でもそのように感じます。
そして原因もはっきりしませんがほぼ皆自然治癒します。
数年で治癒する場合が多いですが、
最長でも6年で自然治癒するといわれています。
「いったいいつまで薬のむんだろうな~」と
お思いと思いますが
治る場合がほとんどなので(でもいつまでかかるかはわかりません)
お薬を服用して気長に待ちましょうか。
私も事実2年で、いつの間にか治っていました。

 

ただし、全身の炎症やアレルギー反応に影響する腸内環境
も原因の一つになりうるとも考えておりますので、
じんましんの改善のために、腸内環境を整える食生活指導や
サプリメントの処方も当院では行っております。

 

また、この慢性じんましんの方の20~35%の方では
解熱鎮痛剤の服用でじんましんの悪化または誘発されると
いわれています。痛み止めや風邪薬、解熱剤を服用するときは
その可能性について知っておいてくださいね。

 

そして じんましんの最新治療
2017年3月に特発性の慢性じんましんの治療薬として、
気管支喘息に続き追加適応承認された抗IgE抗体製剤
「ゾレア🄬(オマリズマブ)」皮下注射
です。
通常用いる抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬で
効果が認められない場合には、
免疫抑制剤を使用することがありますが、
副作用があるため長期使用ができませんでした。
このゾレアは副作用が少なく、
当初はアレルギー性のじんましんにしか
きかないのではといわれていましたが、
それのみならず
特発性をはじめ多くのタイプのじんましんでの有効性が確認されています。
じんましんに関係するIgEという抗体に「抗IgE抗体」のお薬が
結合することで、じんましんを起こすヒスタミンを放出する細胞
である
マスト細胞にIgEが結合することを妨げ、効果を発揮します。
ただし、現在この適応は、既存の抗ヒスタミン薬の増量などの
治療を行っても、日常生活に支障のある膨疹が繰り返して
継続的に認めまれるもののみとされ、そして非常に高価な薬です。
(投与量によりますが自己負担は1ヵ月7000円くらい~6万円くらいかかります)


抗ヒスタミン薬の増量治療
は、多剤を追加併用していくよりも
有効なことが多いです。
欧米では通常処方量の4倍まで認められているそうですが
日本では保険適応範囲が限られますので
その範囲内で増量の認められている薬剤にて対応しています。

 

まだまだ不明な点の多い慢性じんましんですが、
新鮮な情報提供に努めます♡

 

さて、学会へ行く前に朝、ちょっと寄りました。
世界遺産となっている「仙厳園(せんがんえん)」
島津家の別邸で、
桜島を庭園の背景に取り入れた素敵景色を見ることができます。

そして鹿児島のお友達に教えていただいて、
今、仙厳園よりも話題になっている?(笑)
スターバックスの鹿児島仙厳園店。

仙厳園のすぐお隣にできたこのスタバは、有形文化財「旧芦ヶ野島津家金山鉱業事務所」をリノベーションしたものだそうです。
よく見ると薩摩島津家の「十」という家紋がついていますね♪

内装も素敵★

目覚めのコーヒーを一杯飲んで(眠そうな顔してますね・・・)
午後は学会に行きます(^_-)-☆

大河ドラマ「西郷どん」が始まったら
ここもこみこみになってしまうんでしょうね・・・

 

 

 

 

投稿日:2017年12月14日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★

「モーラステープの光アレルギー性接触皮膚炎の方は化粧品かぶれにも注意!」第47回皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会にて in鹿児島 

「ひざが痛い」「腰が痛い」などで
整形外科などでいただくことの多い湿布薬

湿布でかぶれやすい方もいらっしゃると思いますが、
中でも「光アレルギー性接触皮膚炎」に要注意です。

湿布を貼るのをやめてから、その部分に日光が当たると
湿布の貼っていたところが赤くただれてくることがあります。
皮膚に残っていた薬剤が、
日光の光を吸収して化学変化を起こし、
その成分にアレルギー反応を生じた場合に起こります。
湿布の注意書きを読むと、湿布を貼っていたところには、
日に当たらないように気を付けましょうと書いてありますが
すっかり忘れて日に当たってしまう方結構多いですね。
湿布を貼り終わってから1ヵ月たっていても
反応することがありますので注意して遮光してください。

 

さてこの光アレルギー性接触皮膚炎を起こすことが
多いことで知られているのが「モーラステープ🄬」です。
この湿布の「ケトプロフェン」という主成分が
この光アレルギー性接触皮膚炎の原因となることが多いのですが、
最近ではケトプロフェン以外の添加物にアレルギーが生じて
同じような症状が出ている例が報告されています。
そのひとつが
「4-tert-ブチル-4′-メトキシジベンゾイルメタン」です。
これは紫外線吸収剤のひとつで、
モーラステープで光アレルギー性皮膚炎が生じないようにと
配慮されて入れらており、また薬剤成分が分解しないためにも
配合されているといわれています。
(ちなみに先発品の「モーラステープ」には配合されていますが、
ジェネリックには入っていないそうです( ゚Д゚))

「ケトプロフェン」で光アレルギー反応を生じた場合よりも
症状は軽い場合が多いようです。

この「4-tert-ブチル-4′-メトキシジベンゾイルメタン」で
アレルギーを起こした場合には、
この添加物は化粧品、日焼け止めクリーム、シャンプー、リンスなど
他のものにも入っていることがあり
モーラステープでかぶれたのちに、
今度は化粧品でかぶれる場合があります。
モーラステープでかぶれたことのある人は
化粧品を買う際に、この「4-tert-ブチル-4′-メトキシジベンゾイルメタン」が
入っていないことを確認してくださいね。

 

さて鹿児島の学会。
ちゃんと勉強していますが・・・

勉強の合間には
おいしいもの食べています( ´艸`)
鹿児島ってほんとうにおいしいものがたくさんありますね(^^♪
特に黒豚 ♡ ♡ ♡

 

今回は蒸し豚しゃぶしゃぶをいただきました♪


鹿児島の豚は甘みがあって本当においしいです。
ブタのうまみが野菜にしみこんで最高でしたよ。

お店はこちら→→http://ichiniisan.jp/access/kagoshima/kagoshima.html
東京にもありますね♡

投稿日:2017年12月13日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★

「ラテックスやパウダーだけが原因でない手術手袋のアレルギー」 第47回皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会にて in鹿児島 

金曜日をお休みにさせていただき、鹿児島で開催されました
皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会に参加してまいりました。

今回も皆様にご紹介したい内容がたくさんあります。

 

まずは、職業アレルギー・接触皮膚炎のセッション。

患者様ではなく
私たち医療従事者の仕事に関連したアレルギー疾患についてです。

以前より手術や処置の際に着用するゴム手袋の
アレルギーがあります。
アトピー性皮膚炎や手湿疹があると
なお感作(アレルギーを獲得)されやすい傾向があります。
また長時間手袋をしている外科系の医師や看護師に多い傾向があります。

症状は、手湿疹のような手の症状からはじまり、
腕などほかの部位にも
症状が広がり、
全身性にアレルギー症状が拡大することもあります。

 

これまでは、ゴム(ラテックス)そのものに対するアレルギーや、
パウダー(コーンスターチなど)に対する
アレルギーが考えられていて
ラテックスフリー、パウダーフリーの医療用手袋などもは
どの施設でも用意されるようになりました。

最近ではこれらのアレルギーのみでなく、
ゴム手袋を製造する際に使用する
添加物(多くは加硫促進剤)でのアレルギーもあることがわかり、
近年むしろそのそれによるアレルギーが増加しています。

加硫促進剤は、ゴム製品の製造過程において
弾性、耐熱性、耐疲労特性を良くするために行われる「加硫」が、
とても時間がかかるため、その短縮や製品の安定のために使用されています。

この加硫促進剤には
チウラム系化合物、ジチオカーバメイト化合物、メルカプト系化合物があります。

医療従事者のうち、ラテックスアレルギーは10%存在するといわれ、
それ以外の化学物質アレルギーは30%程あり、
その化学物質アレルギーの80%は実はこの加硫促進剤が原因のようです。

この加硫促進剤に関連する皮膚炎の60%を占めるのが
ジチオカルバミン酸/カルバメートといわれており
近年はジフェニルグアニジン(DPG)によるものが増加しているとのことです。
ラテックスフリーの手袋の需要に伴い
その代替え素材として使われることの多くなった
ポリイソプレン手袋などにもよく使用されており、
架橋密度を高め、引っ張り強度を高める役割を果たしています。
したがってDPGに対する感作の発生率は、
ラテックスフリー手袋の使用量の増加に関連して
増加している背景もありそうです。

現在これらのアレルギー検査は、
パッチテストにて保険診療で検査ができます。
皮膚科専門医にお問い合わせください。
加硫促進剤のアレルギーがあることが分かった場合には
加硫促進剤フリーの医療用手袋が販売されています。

投稿日:2017年12月11日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★

汗管腫と間違えられやすい皮膚疾患「弾力線維性仮性黄色腫」これもAGNESで見た目の改善ができそうです

当院は全国各地、海外からも治療にいらっしゃいます。
この方は沖縄からいらっしゃいました。

 

10数件皮膚科を受診しても診断がつかなかったそうです。
汗管腫かもしれないといわれたことから、
当院へたどりつきましたが
汗管腫ではありません。

以前の病理組織検査の結果を取り寄せ、
「弾性線維性仮性黄色腫」と診断しました。
首のみでなく、よく見ると肘の内側にもあります。

白色調の少し盛り上がったぶつぶつが密集しています。
これもAGNESで目立たなくすることが可能と考え
1回治療を行いました。

治療前


1回AGNES治療後

写真では微妙な効果の感じがしてしまいますが
個疹の結節は少なくなり
触った感じのざらざらぶつぶつ感がかなり取れています。

ご本人も効果を実感され、
まだ2回目治療には少し早めの2ヵ月後でしたが
沖縄から再度治療を受けに来院され2回目を行いました。

この弾力線維性仮性黄色腫は汗管腫と同様、病変部は皮膚表面にはほとんどなく、皮膚の少し奥の真皮中下層の病変です。
したがって、皮膚表面を傷つける必要がないので
炭酸ガスレーザーやエルビウムレーザーでの治療よりもAGNESで治療をするほうが良いと考えました。
とはいえ汗管腫よりもさらに病変が境界不明瞭で密なため、治療は外観の改善に過ぎないとは思っていますが、繰り返すことで今よりも目立たなくなると考えられます。

2回目治療後の経過をまた後日ご報告いたします。

 

 

 

 

 

 

投稿日:2017年12月7日  カテゴリー:汗管腫・エクリン汗のう腫, ★ 院長ブログ・医療情報 ★

うちの先生もちょこっとメンテ 男性も少しの治療でこんなに変わりますよ 男性の目の下のクマとたるみ

うちのDrもメンテナンスしてあげました。

目の下にクマがあると
元気なのに疲れて見られてしまい
「先生お疲れですねっ」とたびたび言われるようで・・・(笑)

メンテナンスしてあげました。

私は自分の顔に自分で注射しますが、
男性の先生方は自分で注射できないっていう先生多いんです( ´艸`)

左から
治療前 注射直後 翌日


目の下のクマを改善するために
SSCヒアルロン酸リフト 中顔面と
眉間と目じりのボトックスをしました。

男性はやりすぎず、多少すっきりさせる程度がお勧めです。

目の下のクマの改善とともに
ファイスラインもリフトアップしてすっきりしたの
わかりますか~?
SSCヒアルロン酸リフトでは、その名の通り
リフトアップするヒアルロン酸注射です。

そして私のボトックス注射の方法は
目がパッチりします。

トロンとした目がすっきりきりッとなりましたよね。

若返って
50 歳代には見えなくなったかしら?( ´艸`)

もう一度

施術前


施術後

 

 

男性の方もちょこっとメンテ どうぞ♡

SSCヒアルロン酸リフト中顔面
¥80,000~
眉間と目じりのボトックス注射¥38,000~
(使用する製剤の種類で料金変わります)

投稿日:2017年12月5日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, 美容・アンチエイジング

稗粒腫(はいりゅうしゅ)と間違えられやすい汗管腫 「稗粒腫様汗管腫」<その2>

先日「稗粒腫様汗管腫」についてお話しました>>>

一般的な汗管腫の方でも数個くらいは、
この稗粒腫に似た白い内容部を伴うことがあります。
また炭酸ガスレーザー治療後に、内容物が表面に露出して
稗粒腫のような白い内容物が浮き出て増えることを
よく経験します。

でもこの稗粒腫様汗管腫は、
皮疹の多くが最初からこの白い内容物を、
明らかに通常の汗管腫よりも多く伴うため、
一般の汗管腫とはタイプの違う別の位置づけに考えておりました。

ところが、私の患者様で2010年より7年間、
目の下の汗管腫で経過を診ている方で
稀な経過をとった方がいらっしゃいます。
お写真お借りしました。

汗管腫初診のときのお写真です。


よくみる一般的な汗管腫が目の下にあります。
当時はAGNESはまだなかったので
炭酸ガスレーザーで治療しました。

その1回治療後、
白い内容物が数個露出されて出ています。


さらに炭酸ガスレーザーでこの白い残骸を除去しました。
このような経過はよくあります。

 

数年に一度炭酸ガスレーザーによる汗管腫の治療を繰り返していました。


そして出産後

これまであまり気が付かなかった額(レーザー治療歴なし)、
そして目の下に
この白い内容物急激に現れて受診されました。

ニキビとも稗粒腫とも明らかに異なり
皮膚の少し奥まで黄色っぽい白いやや硬い内容物が著しく埋もれています。

 

 

額は以前は汗管腫あったのか?と
昔の写真を見直してみると
初診時ははっきりしませんでしたが、
途中の時期に確かにわずかに稗粒腫のようなところがありました。
額の汗管腫ははっきりしません。



これまで出産を契機に急激に悪化した例は聞きません。

この方は、目の下の汗管腫で7年間と長く経過を診ていますので
汗管腫であることは臨床的には間違いありませんが
一度皮膚生検をして確定診断をしたいと思っています。

 

「稗粒腫様汗管腫」と考え治療を開始しました。

 

まず白い内容物のみを炭酸ガスレーザーで除去しますと、すぐにまた内容物がたまるため
同日にAGNES治療をする治療を
4か月おきに3回繰り返しました

治療前


3回CO2+AGNES治療後

だいぶ改善はしましたが
まだ治療が必要ですね。
また検査結果と経過をお伝えしたいと思います。

投稿日:2017年11月30日  カテゴリー:汗管腫・エクリン汗のう腫, ★ 院長ブログ・医療情報 ★

稗粒腫は「ハイりゅうしゅ」なのか「ヒりゅうしゅ」なのか

昨日の私のブログで>>>

汗管腫のことよりも
「稗粒腫」の読み方が
はいりゅうしゅ」なのか
りゅうしゅ」なのかについて
SNSで炎上(笑)

私が医者になった頃(20年以上前)は
皮膚科では「はいりゅうしゅ」と読むのが常識で
新人が入ってきて
「ひりゅうしゅ」と読むとよく注意されていたものです・・・。

ところがその後、
「はいりゅうしゅ」と読む派と
「ひりゅうしゅ」と派にぱっくりと別れ
今ではどちらでもよくなっている??という現状に気が付きました。

日本皮膚科学会が作成し、発行している
「日本皮膚科学会用語集」では

「は」の欄にあり「ひ」の欄にはありません。
日本皮膚科学会でははいりゅうしゅ」と読むのが正しいとなっています。

 

ところが形成外科用語集では
りゅうしゅ」になっています。

 

また世界100か国以上で長年使用されているステッドマン医学大辞典の日本で監修され和訳されているものでは
りゅうしゅ」

そしてまた別の医学大辞典では
はいりゅうしゅ」

このようにバラバラです(”_”)

どっちでもいいやん( `ー´)ノって感じかもしれませんが・・・

私は「はいりゅうしゅ」派です( ˘ω˘ )

投稿日:2017年11月29日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★

稗粒腫(はいりゅうしゅ)と間違えられやすい汗管腫 「稗粒腫様汗管腫」<その1>

主に目の周りに小さな白いぶつぶつができる「稗粒腫」
「ひりゅうしゅ」      △
「はいりゅうしゅ 」〇
と呼びます。

*MINORTEXTBOOK皮膚科学より引用

 

汗管腫の中でも
この稗粒腫様の白色の内容物が露出した
「稗粒腫様汗管腫」といわれるタイプがあります。

非常に稗粒腫に似ていますが
稗粒腫のように皮膚表面だけでなく
やや奥側にも存在することが、ライトを当てると
透見できます。

また通常の稗粒腫では
白いものを取り除くと、普通の皮膚に戻りますが、
稗粒腫様汗管腫では、白い(やや黄色みのある場合もあります)内容物を取り除いても


稗粒腫の時のようなツルンとした皮膚ではなく、
よくみるとこのように
ベースに小結節が残ります。
これが汗管腫です。

この方も他院で稗粒腫の診断でエルビウムレーザーで治療を
受けていますが、すぐに元通りになってしまったそうです。

そうなのです。
稗粒腫では、白い内容物を除去すれば
しばらくはできませんが、
稗粒腫様汗管腫では、白いものを除去するのみでは
すぐにまた産生されてしまうため(私の経験では数か月で
すぐにまた白い内容物が復活します)
汗管腫そのものを焼かないとよくなりません。

その場合に
白い内容物を最初に炭酸ガスレーザーで除去し、
同日にAGNESで皮膚の中の汗管腫を焼きます。
(逆に行うと、白い内容物が変質して固着し取れにくいです)

以前より「稗粒腫」の一部は
汗管由来であることが知られています。
そして汗管腫と稗粒腫は近い関係にあると
考えられています*1*2*3*4*5。
*1.Honda Y et al:Sweat duct milia-immunohistological
analysis of structure and thee-dimensional reconstruction.
Arch Dermatol Research.288:133-139.1996
*2.Tsuji T et:The mode if growth of eccrineduct milia.
J invest Dermatol.65:388-393.1975
*3.Tatsuno K et al:Eruptive milium-like syringoma
showing eccrine duct origin of milia,J Dermatol,39:
878-879,2012
*4.Friedman SJ et al:Syringoma presenting as milia,J Am Acad Dermatol.16:310-314.1987
*5.出光俊郎ら:稗粒腫を伴った発疹型汗管腫
ー稗粒腫様汗管腫と推定した1例ー.Skin Surgery:25(3):153-155,2016

 

 

投稿日:2017年11月28日  カテゴリー:汗管腫・エクリン汗のう腫, ★ 院長ブログ・医療情報 ★