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第36回日本美容皮膚科学会総会にて 「ニキビ治療 皮膚科vs形成外科」そしてざ瘡治療は皮膚常在菌バランスを整える治療へ

先週末は第36会日本美容皮膚科学会総会に参加してまいりました。
その中で「ざ瘡瘢痕(にきび跡)」についてのセッションでの内容をもとに
ご紹介します。
「ニキビは感染症というよりは毛包脂腺系の慢性炎症性疾患である」
ニキビは、ばい菌の感染のない「面皰」(毛穴の詰まり)から始まります。
その結果増加したニキビ桿菌の菌体成分、菌体外産生物、免疫反応などにより
赤く炎症を伴ったニキビとなり、そしてニキビ跡(ざ瘡瘢痕)となっていきます。
したがって
二次的にニキビの炎症に関わるニキビ桿菌を減らすことも重要ですが
それだけではニキビができやすい肌質は改善しません。
今回の学会でのニキビのセッションでは、
皮膚科の先生の治療方針と治療法について、
そして形成外科医の先生の治療方針と治療法について
ご発表があり、この違いの大きさがとても印象的でした。
殺菌することばかりに目を向けてきた
長い間日本で行われてきた古いニキビ治療から、
ニキビのスタートである「面皰(毛穴の詰まり)」を
予防する治療が盛んになり、ようやく海外のレベルに追いつき、
しかもそれらが保険診療で行えるようになり、
近年日本でのざ瘡治療は飛躍的に向上しました。
保険診療をメインとした皮膚科では、
このような面皰治療を目的とした外用療法を得意とし
このセッションのアンケート調査でもはっきりしましたが
およそ80%は保険診療の外用療法で面皰治療をメインに行っています。
それに対して、形成外科医によるニキビ治療は
保険診療を行っていない施設の多い背景も関与し、
面皰治療は重視しておらず、機器による殺菌作用そしてニキビ跡の治療を中心に行われている施設が多いようです。
そして残念ながら、
この際のアンケート調査では、皮膚科医の1/3はざ瘡瘢痕についての説明は全くしないとか!!?
瘢痕の治療は全く行っていないということがわかりました。
その理由として、皮膚科の施設は保険診療のみもしくは
保険診療メインのクリニックが多く、
瘢痕治療は保険収載されておらず行うことが難しい。
それらを治療する機器を持っていない。
外科的アプローチを行う技術を持っていないことなど
ざ瘡瘢痕治療においては皮膚科診療はお粗末なものといえます。
しかし、大切なのは、
「ニキビができなくなるような肌質に改善すること」
「ニキビのスタート「面皰」の形成を抑制すること」
最近ではどんな小さなニキビであっても「ミニ・スカー」といわれる
小さなニキビ跡として必ず残ることがわかってきています>>>
よって近年は
「ニキビを治す」から「ニキビを予防する」へと変わってきています。
そういう意味では、外用療法で面皰治療を積極的に行う
皮膚科医は理にかなっています。
さまざまな治療の進歩により、
ざ瘡瘢痕(ニキビ跡)はかなり改善できるようになったものの
まったく元の正常な肌に戻すことは不可能であり、
陥凹をなだらかにして目立たなくする手段が主流です。
最近の報告では、
保険診療で使用している「アダパレン・過酸化ベンゾイル配合剤(エピデュオゲル®)」には、ニキビ跡のひとつ日本人で多い萎縮性ざ瘡瘢痕の形成リスクを
下げることが明らかとなっています。
*Dreno B et al.Adapalene 0.1%benzoyl peroxide 2.5% gel
reduces the risk of atorophic scar formation
in moderate inflammatory acne:a split-face randomized controlled trial.
J Eur Acad Deratol Venereol.2017:31:737-42
私も臨床の場で
アダパレンやアダパレン・過酸化ベンゾイル配合剤を
長期間使用することで、軽度のニキビ瘢痕は改善している実感が強いです。
患者様に寄り添って考えますと
経済面からも、保険診療で治療できるようになった
外用療法で面皰形成とニキビ跡の形成を予防し、
難治例や外用療法のみでは改善の難しいニキビ瘢痕
についてはその施設で行っていなくても、
治療法もあることについての情報の提供を患者様にしていただけると嬉しいですね。
ですがざ瘡瘢痕治療はまだまだ標準治療が定まっていない
のが現状ですので、治療を受ける際には、
効果と安全性、費用について
医師と十分に相談してください。
 
そして学会とは別に朗報として。
ニキビ治療は面皰形成予防をメインとして
ニキビの炎症に関わるアクネ桿菌を減らすことも重要ですが、
抗生剤の使用を控え、耐性菌の発生のリスクは減ってきたものの
殺菌治療は、
ニキビ桿菌のみならず、
すべての細菌に作用してしまい、

皮膚常在菌叢(フローラ)を壊してしまうことが問題視されてきています。
ニキビ桿菌でさえも、悪玉イメージが強いですが、その菌の代謝産物が皮膚の健康・保護に役立っており、本来必要な菌のひとつです。
考えていれば、だれにでもニキビ桿菌はいます。
ニキビ桿菌が増えたり、悪さをしたりするにはどうやら宿主側(その人側の)
免疫機能等まだわかっていない部分での違いがあるようです。
*Sugisaki H et al:Incresed interferon-gamma,
interleukln-12p40 and IL-8 production
in Propionibacterium acnes-treated peripheral blood
mononuclear cells from patient with
acnevulgaris:host response but not bacterial species is
the determinant factor of the disease.J Dermatol Sci
2009;55:47-52.
そこで殺菌ではなく、悪玉菌の増殖を抑え、
皮膚常在菌バランスを整える治療が注目され、進んでいく方向にあります。
腸内細菌叢(フローラ)でも同じく、
抗生剤で悪玉菌のみでなく善玉菌までもすべてを殺菌する治療は
腸内細菌叢を破綻させます。
それと同様に、菌選択制のない強い殺菌作用は皮膚細菌叢(フローラ)を乱します。
そこで乳酸菌末等を服用し、悪玉菌を減らし、
腸内細菌叢のバランスを整えるのと同様に、
皮膚においても化粧品用に加工された有用菌を塗布することで
増加しているアクネ桿菌を減らしたり、皮膚常在菌の多様性を高める(バランスを整える)治療が試みられています。
皮膚の殺菌、選択性のない殺菌治療ではなく
このように皮膚常在菌のバランスを整える治療に向かっています。
*黒川一郎:にきびとニキビ桿菌.皮膚と微生物:35:1837-1840,2015
*高山和江:加熱処理乳酸菌末塗布による皮膚常在菌バランス改善作用.FRAGRANCE JOURNAL45(4):16-20,2017
まだまだ不明な点の多いニキビですが、
日々治療方法は進歩しています。
ニキビにこまったら皮膚科医や形成外科医にご相談ください。

カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, ニキビ  更新日:2018年8月9日

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