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昨日は聖路加国際病院主催の勉強会に参加しました~金属アレルギーの最近の動向。アトピー性皮膚炎と金属アレルギー、汗疱性湿疹と金属アレルギーなど~

昨日は診療を少し早めに切り上げさせていただき、
前職場の聖路加国際病院皮膚科主催の勉強会
第26回Deratology Clinical Meetingに出席いたしました。

今回は皮膚科疾患と関連の多い金属アレルギーの
最近の動向について
神戸大学皮膚科臨床教授の足立厚子先生にお話しいただきました。

このお話、本当に聞きたく聞きたくて
ど真ん中の一番いい席を一番乗りしてget
そして質問たくさんさせていただきました💛

この私のブログはDrにもたくさんみていただいているそうで、
最近では学会に行きますと、知らない先生から
私のブログをみていますとご挨拶いただくことが
とても多くなりました。
よって今回も難しいお話ですが、先生方への情報提供も考慮して
書かせていただきます。

 

金属アレルギーの獲得と歯科金属との関連は以前から
いわれており、原因除去のために歯冠や矯正装置を除去していただくことがあります。
金属アレルギーとの関与は、アマルガムの使われなくなった現在では
実際には歯冠よりも矯正装置で多いそうです。
そして、金属アレルギーのある方は、皮膚科からの診断書があれば、
一部の金属アレルギー対応の歯冠が保険適用で使用していただけることになりました

アクセサリー等で金属アレルギーの既往のある方で
これから歯科治療や矯正治療を行う方は、
金属アレルギー検査をうけておかれるといいですね(保険適用)。
当院でも検査を行っております。

 

金属アレルギーには2つのタイプがあります。
金属に接触するとその部分に限局して症状のでる
「金属接触アレルギー」
食物や歯科金属等からの微量の金属が、腸から吸収されて、
全身に広がり、到達した部分で症状がでる
「全身型金属アレルギー」です。
この2つは全く別の病態として区別されています。
後者は検査でも陽性に出ないこともあり診断が難しい場合があります。

金属アレルギーは、アクセサリーをする機会が女性のほうが多いためか
昔から男性よりも女性に多いです。
最も多いのは「ニッケル」のアレルギーです。

全身型金属アレルギーの症状は多彩で、
最も多い発疹型は「手足の汗疱性湿疹」で、
その他「掌蹠膿疱症」「扁平苔癬」「貨幣状湿疹」「痒疹」
「紅皮症」
そして「アトピー性皮膚炎」と「pseudo-atopic dermatitis」等です。

金属アレルギーによる可能性が考えられた際には
金属パッチテストを行います。
そして陽性に出た金属の多く含まれる食品の摂取を
制限すると症状が改善したり、治癒することがあります。
しかし、足立教授によりますと、以前から金属アレルギーとの関与が
知られている扁平苔癬や掌蹠膿疱症では、意外にも
金属制限食にした場合の効果が少ないとのことでした。

授乳中の乳児に上記の症状が出た際には、
患児の金属アレルギー検査を行い
その陽性となった金属除去食を母が行いますと
子どもの症状が改善する可能性があります。

例えば
ニッケルで陽性になった場合には
ニッケルを多く含む食品の
チョコレート、ココア、豆類(大豆など)、ナッツ類、貝などの
摂取を制限します。

 

*アトピー性皮膚炎と金属アレルギー
アトピー性皮膚炎の方の約25%に金属アレルギーが認められるといわれています。
また本来アトピー性皮膚炎がないのに何らかの原因で
アトピー性皮膚炎様の症状が出ることがあり
それをpseudo-atopic dermatitisといいます。
その約60%で金属検査で陽性が出るといわれ、金属アレルギーとの関与が強く疑われています。
アトピーの遺伝背景のはっきりしない場合、検査でIgE値が低く
アレルギー症状の併発がない場合、これまでに湿疹の既往が少ない場合など
通常のアトピー性皮膚炎の特徴と異なる場合には
金属アレルギーによる影響も疑われますので
検査を行います。

 

当院では金属アレルギー検査も保険診療で行っております。
金属パッチを貼付し、2日間はその部位は濡らすことができません。
貼付した日と同じくらいに時間にご来院いただき、
2日後、3日後、1週間後
金に関しては3-4週間後まで経過を診ます。
(汗をかきますと検査が行いにくいため、
夏は避けていただくことをおすすめいたします)

3割負担で¥2000~6000ほどかかります(金属の種類数により)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿日:2018年7月21日  カテゴリー:★ 院長ブログ・医療情報 ★, アトピー性皮膚炎