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第20回 日本胎盤臨床医学会より <その4>放っておかないで脂肪肝。肝臓癌の原因になる脂肪肝、脂肪肝炎にはビタミンEよりも今後はL‐カルニチン、水素がベストアプローチとなりつつあるようです

今日の内容もとても難しいです(´・ω・`)
要するには脂肪肝は脂肪が肝臓についてるという
メタボ的な不健康なイメージだけではなく

発癌の原因になるので放っておいてはいけないということ。
進行しないためには肥満の改善、
肥満や脂質代謝の異常の
原因となる腸内細菌叢の改善、血糖のコントロールそして
適量のビタミンE、水素、L-カルニチンの摂取が有用であるというお話です。

以下は難しいのでご興味のある方だけ
御覧くださいm(__)m

 

肝硬変や肝臓癌の原因は
B型、C型肝炎がまだまだ多いですが
年々とくにC型肝炎によるものは減少傾向で、
B型でもC型でもないものが増加してきています。
その中でアルコール性によるもの、そして
今後増えると考えられているのが脂肪肝から脂肪肝炎、
肝硬変、肝臓癌へいたるケースです。
脂肪肝は肥満、糖尿病、腸内細菌の病的変化(dysbiosis)
などにより生じます。
肝臓に脂肪がただ単に付くだけでなく、このように発癌の
原因になる場合が多くあるのです。
したがって脂肪肝がみつかったら炎症、線維化の予防、
もしくは脂肪肝になる前に予防が非常に重要となります。
脂肪肝は男性に多い傾向があり、30歳ころから増加します。
女性では閉経後に多くなります。
また糖尿病、耐糖能異常を伴っていると
進行(線維化)しやすいといわれていますので、
同時に血糖の管理が必要です。

 

プラセンタエキスにおける肝保護作用、抗がん作用などの
講演の多いなか、それに関連してランチョンセミナーでは
岡山大学消化器内科 準教授の 高木 章及夫先生より
肝胆道系、膵臓などの消化器慢性炎症性疾患の
酸化ストレスについてのお話しがありました。
これらの疾患では増えている酸化ストレスを
いかに抑えるか、
または抗酸化力を上げるのかといった
酸化バランスを整えることが治療に有用です。

脂肪肝の関係した肝疾患(NAFLD:非アルコール性脂肪性肝疾患)
において、その進展には酸化ストレスが影響していることが分かっています。

★ 酸化ストレスとは
酸化還元反応は生体の生理的活動には不可欠なものです。
肝臓、腎臓、筋肉、脳などの代謝の盛んな場所に
多く存在するミトコンドリアにおけるその酸化反応
によって私たちのエネルギーを生み出しています。
そしてそれによって発生する活性酸素は、悪玉のイメージ
が強いですが、病原菌が侵入してきた際に排除するという重要な役割があります。
そして活性酸素が過剰になったり、悪い作用をするタイプ
の活性酸素から自ら保護する抗酸化力というものも同時に備えています。
この酸化と抗酸化のバランを保つことが非常に大切で、
酸化ストレスとは、この均衡が崩れて酸化優位に傾いた状態をいいます。


★ 肝疾患の病態、ステージにより

酸化ストレスコントロールのアプローチは異なる
この講演では、
様々な肝疾患のステージにおいて
酸化ストレスマーカー(d-ROM)及び
抗酸化力マーカー(OXY)を計測し考察していました。
活動性の脂肪肝炎とすでに肝臓癌にいたった場合とでは
このバランスが異なっており、酸化ストレスコントロール
アプローチが異なることについて説明がありました。
NASH(活動性の脂肪肝炎)マウスではd-ROMが高く、
NASH関連のすでに肝癌にいたっているマウスでは
d-ROMは高くなく、OXYが低値でした。
すなわち
脂肪肝炎の状態では酸化ストレスが増加しており、

酸化ストレスを抑えるアプローチが有用といえ、
すでに進行して肝癌になっている場合では、
抗酸化力を強化するサポートが必要であるといえます。

 

★  治療の実際
NASHの治療ガイドラインでは、
この酸化ストレスを減らす治療として
ビタミンEを推奨し、
2010年までの指針では300~600mg/日としていましたが
2014年からは800mg/日と積極的な投与をすすめています。
ところが最近ではこの高容量の長期投与問題もいくつか指摘されています。
(死亡率の増加を示唆したメタ解析や心血管リスク、
前立腺癌のリスクが増加したとの報告があります。
AASLD,ACGand AGA,the diagnosis and manegement of NAFLD 2012)

そこで選択的抗酸化作用(有害な活性酸素のみを除去)
である水素でのアプローチや
ミトコンドリアの保護作用があり抗酸化力を高めるL-カルニチン
による治療効果の報告が増えてきています。

NASHマウスモデルにおいて、
NASHから発癌にいたる経過に及ぼす抗酸化治療
の有用性、
胆管癌マウスモデルで発癌以後の抗癌剤併用での
抗酸化治療の効果をみたそうです。
その結果、
ビタミンEよりもカルニチンの方がNASH発癌制御に
優位差をもって効果があったそうです。
また脂肪肝には腸内細菌叢の異常が原因の一つとして言われていますが
ビタミンE投与群では歯周病などに関与するPrevotellaが
増加してしまったのに対して、
L-カルニチンでは有用菌が増加していた。
さらには、ビタミンE投与では肝機能障害の悪化の
指標となるフェリチンの発現の増強(肝臓への鉄の沈着の
増加)まで認められたそうです。

以上のように
脂肪肝、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)関連の
肝細胞癌、胆管癌は酸化ストレスの関与が大きく、
抗酸化ストレスアプローチが重要です。
これまでの高容量のビタミンE800mg/日は、
状態によっては摂取量に注意を要し、
今後は水素やL-カルニチンのサプリメントの
併用がベストアプローチのなる可能性があるとことが判明しました。

 

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