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アトピー性皮膚炎と汗 <その2>保湿剤による角質水分量上昇効果と保湿剤による相違  ワセリン系基剤では逆に低下!!ステロイド外用剤もクリームを推奨。

アトピー性皮膚炎の方の皮膚では、
安静時の皮膚での発汗が低下しており
肌の乾燥、皮膚炎の原因になっている可能性について
ご説明しました。>>>

*「発汗障害から考えるアトピー性皮膚炎の病態とその対策」
杏林大学皮膚科学教室 下田由莉江先生

「保湿剤のこんな使い方しっていますか?」
川崎医科大学付属川崎病院 青山裕美先生

のご講演内容の続きです。

 

安静時の不感蒸泄を増やすことができれば
アトピー性皮膚炎の症状を改善または症状を予防できる
可能性があります。

 

まずは生活の中で必要な発汗を増やす方法ですが、
汗をかくようにするとよいのですが、
保湿に良質な汗をかくには、
皮膚体温が高い状態ですと
皮溝からの肌を湿潤させるのに必要とする汗のほうは
出にくいので
サウナなどよりも、
足浴での方が皮溝からの汗は増えるそうです。

Men In A Sauna

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そして保湿剤の塗付は、肌のきめを整えて、安静時の発汗を増加させて肌にうるおいを与えます。

ただし、この発汗を増加させる作用は、
保湿剤によって異なります!

今回の発表では「ヒルドイドクリーム」においてもっとも
発汗の増加と角質水分量の増加が認められました。
ヒルドイドはソフト軟膏やローションもありますが
この「クリーム」がいいそうです。
しかも白くなるほどたっぷり塗った場合の方が改善度が
よいという結果でした

そして驚くことに、
ステロイド軟膏の外用ではキメの改善はみられますが、
角質水分量に関係する皮溝からの発汗の改善はみられず、
角質水分量は改善しません。すなわち保湿効果はありません。
したがって使用する際は保湿剤との併用が必要です。

またワセリンにおいてはキメの改善もみられず、
さらにはその発汗は低下するという結果でした!

したがって、川崎医科大学ではステロイド外用剤も
軟膏はワセリン基剤のため、
クリーム基剤を使用するように変更しているとのことです。

 

皮膚の保湿のためにしているスキンケアや化粧品も
その成分によっては、塗ったそのときには
しっとりと保湿されたように感じても

ワセリン系(プロペト、サンホワイトなど)のものは
結果的に乾燥しやすい肌にしてしまうことになります。

 

以前にご紹介したように、
アトピー性皮膚炎の方で汗が出ない原因として、
真皮層で漏れ出てしまうことと、もう一つ
汗の出口がふさがってしまっていることが考えられている
とお話ししました。>>>
ワセリンのような油分の多い濃厚な基剤のものを使用していると
詰まる原因になる可能性がありますね。

 

低アレルギー性で低刺激であると思って
ご使用いただいている保湿剤や化粧品においても、
成分にによってはかえって乾燥しやすい肌にしてしまうものもある
ということになりますので、
その成分、特に基剤を見直す必要がありますね。

 

 

 

 

 

 

 

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