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ホルモン補充療法の心配な情報の多くは、合成ホルモン剤によるものです

 

ホルモン補充療法を考えている方は、
さまざまな情報に混乱されていることと
思います。
その混乱させている主な理由は、
保険診療で処方される合成ホルモンによる情報と、
天然型ホルモンによる情報とが、
その区別なく示されていることによります。
この二つはまったく別のものです。

ホルモン補充療法の副作用で皆さんが
危惧されることは、がんの発生との関係について
かと思います。
癌と女性ホルモンとの関係や、ホルモン補充療法を
5年以上行うと乳がんなどのリスクが高まること
について耳にしたことがあるのではないでしょうか。
そして逆にホルモンを補充すると骨粗鬆症や病気の
予防になるらしいとも聞いたことがあるかも
しれません。
ここで混同してはいけないのは
保険でできる合成ホルモン剤による
ホルモン様物質補充療法と
天然型(ナチュラル)ホルモンによる補充療法とは
似て非なるものです!!

2003年、ウィメンズ・ヘルス・イニチアシブ(WHI)
は、エストロゲン補充療法が乳癌や心臓発作、脳卒中、
認知症のリスクを高めると言う発表を行いました。
しかし、
これは、合成ホルモンである「プレマリン」と
「プロベラ」を使用した時の結果です。
天然ホルモンの結果ではありません。
合成ホルモンはあくまで体内のホルモンに似せた薬剤
ですので副作用が生じます。

更年期や更年期以降に、保険診療で合成ホルモンによる
エストロゲンの補充療法をする場合には、
エストロゲンを単独で補充すると、
子宮がんのリスクが増えるため、
プロゲステロンを併用する必要があります。
しかし、保険で処方される
合成プロゲステロンである
酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)(プロベラ、プロゲストン、ヒスロンなど)
を併用すると、乳がんのリスクが増えるということが
指摘されています。
それに対して天然型のプロゲステロンを使用
した場合は、乳がんのリスクは増加しないことが
明らかにされています。
合成ホルモンにおいて乳がんのリスクが増加するのは、
本来のホルモンとは化学構造の異なる合成の
プロゲステロン(プロゲステロンに
似た薬剤)である
ため、その代謝産物による影響です。
天然の(バイオアイデンティカルな)プロゲステロン
使用した場合は、むしろ乳がんのリスクを減少させる
考えられています。
本物の体内のプロゲステロンや天然型のプロゲステロン
は乳癌の発生を抑えますが
それを真似ただけの合成ホルモン剤の「プロベラ」は、
癌のリスクを高めます。
従って合成ホルモンによる補充の場合においては、
長期間の投与が制限されているのです。
(保険診療でのホルモン補充療法の5年以上の使用が
乳がんのリスクが高くなるといわれている理由です)

 

そして、合成ホルモンと天然型ホルモンとの
大きな違いは癌に関することだけではありません。

合成エストロゲンホルモン「プレマリン」には
人間の体内には存在しないエストロゲンが含まれています。
例えば、その中の一つ、馬の体内にしか存在しない
エストロゲンには、血液を凝固し易くする副作用
(血栓症)
があります。
心筋梗塞や脳梗塞のリスクとなります。

天然型ホルモンでは、このような副作用は起こりません。
バイオアイデンティカルホルモン
(天然型(ナチュラル)ホルモン)は、
人体で産生するホルモンとまったく同じ化学構造で、
体内とまったく同じように代謝されます。
従って合成ホルモンのような悪い影響を
引き起こす代謝産物は発生しません。

 

そしてよく勘違いされているのですが、
天然のエストロゲンやプロゲステロンには、
骨粗しょう症や心臓疾患、脳卒中などを
予防する働きがあります。
しかし、合成ホルモンでは、
それらの予防効果は期待できません。
更年期症状の改善と膣乾燥の軽減のみです。
知識が混同していて、保険で処方される合成ホルモンで
それらの恩恵を受けられると思っている場合が多くあります。
このことは医師ですら勘違いをして処方していることも
あるようです。

 

乳がんは60-70%は女性ホルモンのうちの
エストロゲンの影響を受ける癌です。
天然型のホルモン補充療法においては
そのような癌を発生させることは限りなく少ないと
言われていますが、すでに癌が発生している状態で
補充療法をはじめてしまうと、合成ホルモンでは
もちろんのこと、天然型ホルモンにおいても癌を悪化させます。
補充療法開始前に、そのような癌が存在していない
ことの
確認の事前の検査は必ず必要です。
そして天然型のホルモンで補充療法をしていると
癌の予防にもなるとはいえ、必ず癌にならないという
こをは言えませんので、治療中も定期的に
検診は続けてください。

 

以上のように、
デメリットを与えにくい天然型エストロゲンで補充し、
かつその影響を抑えるプロゲステロンを併用することで
「女性ホルモンを補充すると癌になるリスク
が高くなる?!」という心配はほとんどありません。
そしてエストロゲン低下による心疾患、脳卒中、
骨粗鬆症、大腸がん、黄斑変性症、認知症、
肌のたるみ、しわの増加、疲労感、尿失禁など
防ぐことができます。
心疾患や脳卒中、骨折で死亡する方が
乳がんで死亡する確率よりも現在多いことを
考えても、ホルモン補充療法することは ベネフィット
の方が大きいことがおわかりいただけたと思います。

 

このような理由で、
ホルモン補充療法を行なう場合、
生物学的同一なホルモン
すなわち天然型(ナチュラル)ホルモンのみを
使用すべきだと思っています。
ではなぜ、安全で本来のホルモンの良い作用を得られる
天然型ホルモンを日本の保険診療では使用しないのか。
そこにはお金の絡んだ日本の医療の悲しい実態があります。
製薬会社は天然型のホルモンを製造しても、特許は取れません。
つまり、明らかに異なる化学構造を持った新しい薬剤
(=合成ホルモン)を作り、それで特許を取って
初め利益率が高く、儲かるからです。

このような話はホルモン剤だけにかぎりません。

以前からお話をしているように
残念ながら、保険診療で処方可能なものや、
厚労省で承認されているものが
もっとも安全で高品質であるとは限らないのです。

そして保険診療をすすめるにあたり、
都合の悪い情報は、私たち保険医には知らされない
ようになっています。
したがって、欧米では常識的なこのような情報も
まったくご存じのない先生方も大勢いらっしゃいます。
非常に保守的な医師が多い日本においては、
医師個人が疑問を持ち、
グローバルな視野で追求しようとしないがぎり、
本当に安全で有効性な治療をご提供することができません。

当院では、保険診療外の治療を含めて、
さまざまな治療の選択肢をみなさまにご提示し、
皆様と一緒に治療内容をえらぶ診療をめざしています。
皆様それぞれに色々なお考えがあると思いますので、
保険診療内で治療を行うのか、
自費ではあってもエビデンスのある治療は選択するのか、
決めるのは皆様であり、私達医師が治療の選択の幅を
狭めてはならないとつねづね思っています。

スキンソリューションクリニック
アクティブエイジングclubでは
これからも
楽しく、美しく、健康な
アクティブエイジングを応援いたします♪

 

 

 

 

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